【CJC】バチカン(ローマ教皇庁)は、米ワシントン大司教区の元責任者セオドア・マカリック枢機卿(87)の45年前の未成年者への性的虐待容疑に対し「信頼できるもので、実証に基づいた容疑」と判断し、今後の一切の聖職行使の停止を言い渡した。ニューヨーク大司教のティモシー・ドラン枢機卿が20日、公式声明で発表した。
マカリック枢機卿への容疑は、同枢機卿がニューヨーク大司教区の司祭時代のこと。ドラン枢機卿によると、教会の規約に基づき、バチカンに通達された。バチカンの「ナンバー2」であるピエトロ・パロリン国務長官はローマ教皇フランシスコの指令を受け、マカリック枢機卿に今回、聖職禁止を言い渡した。
それに対し、マカリック枢機卿は「バチカンの決定には忠実に従い、今後聖職を行使しない」と語る一方、容疑については否定した。
ドラン枢機卿は「ワシントン大司教区の関係者はバチカンの決定に対し、悲しみ、ショックを受けている」と述べる一方、教区の代表として性的虐待のすべての犠牲者に対し謝罪を表明した。