中国内陸部の湖北省で、伝道活動をしていた女性牧師が娘や孫と共に警察に連行された。孫の男の子はまだ3歳だったという。
米国に拠点を置く迫害監視団体「チャイナエイド」(英語)によると、徐世珍(シュー・シーチェン)牧師と娘の玉清(ユーチン)さんは9月22日夜、同省南東部の咸寧(かんねい)市の公園や広場で、歌ったり、踊ったりしながら伝道活動を行っていたところ、警察に連行された。
中国では、政府公認の教会以外は「地下教会」と呼ばれ、頻繁に中国当局から取り締まりを受けている。徐牧師たちは「シオン教会」という地下教会のメンバーだった。
徐牧師は過去にも宣教活動をめぐって当局と衝突したことがあり、8月下旬には、宗教活動に関する規則に違反したとして、宣教活動を停止するよう命じられていた。
チャイナエイドの9月の報告(英語)によると、中国共産党の第19回全国代表大会(10月18日〜24日)を前にした9月は、特に厳しい取り締まりが中国全土で行われていた。チャイナエイドの現地特派員は「まるですべての家の教会を一挙に排除しようとしているかのようだ」と伝えていた。
警察は24日には3歳の男の子を警察署に残し、徐牧師と玉清さんの2人を別の施設に移送した。移送先は不明で、2人に対する措置が行政的なものなのか、何らかの犯罪に対するものなのかも分かっていない。