北朝鮮が3日に6回目となる核実験を実施したことを受け、世界教会協議会(WCC)は、対立を引き起こすのではなく、交渉を通じて朝鮮半島の緊張を緩和するようにと強く呼び掛けた。
韓国当局は4日、北朝鮮がより多くのミサイル、おそらくは大陸間弾道ミサイルの発射を準備している兆候があると報告した。5日には北朝鮮の核実験に対抗して、実弾演習を行った。
WCC国際問題教会委員会のピーター・プルーブ局長は、「北朝鮮は、核武装国としての能力を十分に証明しています」とコメント。「WCCは、核紛争の危険性が現在最も大きい朝鮮半島を含めて、あらゆる場所における核兵器の完全な廃絶を強く主張しています」と述べた。
しかし一方でプルーブ氏は、北朝鮮の核能力の現実は認識する必要があるとし、対立を拡大するのではなく、交渉を通じて対処しなければならないと語った。プルーブ氏はまた、「北朝鮮に対するさらなる制裁は、政治的緊張を高め、同国の最も弱い人々に害を及ぼすだけになるだろう」と述べ、制裁の効果についても懸念を表明した。
「WCCは、すべての当事者に対して、さらに状況を悪化させず、この危険な瀬戸際から立ち戻り、対話と関与の道を切り開き、危機管理と緊張緩和のための新しい取り組みを始めるように呼び掛けています」。プルーブ氏はそう述べ、「紛争の危機――計画的にであれ、不幸にもそうなるのであれ――とその結果の影響はあまりにも大きいため、現在の路線を継続することはできませんし、この状況のあらゆる当事者の利益にもなりません」と語った。
今は外交の時であり、瀬戸際政策をしている場合ではないとプルーブ氏は結論付け、「私たちは、WCCの全加盟教会に、朝鮮半島と北東アジア地域の人々と教会を祈りに覚えて、平和と和解のための彼らの証言に寄り添い、支えるように呼び掛けています」と語った。