米キリスト教調査会社「バーナグループ」が、全米131都市を対象にキリスト教信仰に対する調査を実施し、最も聖書に熱心な都市と最も聖書に熱心ではない都市のトップ10を発表した。今年、聖書に熱心な都市1位に選ばれたのは、テネシー州南東部のチャタヌーガで、昨年に続き2年連続。聖書に熱心でない都市1位には、ニューヨーク州の3つの都市が選ばれた。
この調査は、バーナグループが米国聖書協会と協力して毎年行っているもので、2017年の「聖書に熱心な都市」報告書(英語)は、16年4月までの過去10年間に行った7万6505人の成人とのインタビューに基づいている。調査では、聖書をどれくらい定期的に読んでいるか、また聖書の正しさについてどのように考えているかを尋ねることで、「聖書に対する熱心さ」を測っている。
その結果、人口約15万人のチャタヌーガでは、人口の50%が聖書に熱心であることが分かった。続いて聖書に熱心な都市は、アラバマ州のバーミングハム、アニストン、タスカルーサの3都市で、49%で2位となった。これらの都市は15年の調査では、1位だった。
聖書に熱心な都市の3位は、48%のロアノークとリンチバーグ(ともにバージニア州)。4位は48%のトリシティーズ地域(テネシー州)で、5位は47%のシュリーブポート(ルイジアナ州)だった。
6~10位も、南部の「バイブルベルト」にある都市が占めた。6位はシャーロット(ノースカロライナ州、46%)、7位はスプリングフィールド(ミズーリ州、同)、8位はリトルロックとパインブラフ(ともにアーカンソー州、44%)、9位はノックスビル(テネシー州、同)、10位はグリーンビル、スパータンバーグ、アンダーソン(ともにサウスカロライナ州、同)とアシュビル(ノースカロライナ州、同)だった。
一方、最も聖書に熱心ではない都市では、ニューヨーク州のオールバニ、スケネクタディ、トロイの3都市が2連続で1位となり、人口の約10%しか聖書に熱心でなかった。
2位と3位は、ニューイングランド(米北東部の6州を合わせた地方)の中心都市であるボストン(マサチューセッツ州)とマンチェスター(ニューハンプシャー州)で、それぞれ11%だった。そのすぐ後には、プロビデンス(ロードアイランド州、12%)とニューベッドフォード(マサチューセッツ州、同)が続いた。
4位のシーダーラピッズとウォータールー(ともにアイオワ州、14%)は、最も聖書に熱心ではない都市トップ5の中で唯一の中西部の都市であり、5位のバッファロー(ニューヨーク州、同)をやや上回った。
トップ10の残りは、東海岸と西海岸の都市が占めている。6位のラスベガス(ネバダ州、14%)をはじめ、7位のサンフランシスコ、オークランド、サンノゼ(ともにカリフォルニア州、15%)、8位のハートフォードとニューヘイブン(ともにコネチカット州、16%)、9位のソルトレークシティー(ユタ州、17%)、そしてニューヨーク州に戻って、全米最大の都市ニューヨーク(17%)が10位に入った。
この調査によると、全米の人口の25%しか聖書に熱心とはいえない。調査では、聖書に熱心な人を、最近1週間に聖書を読んでおり、聖書はその中に教えられている原則において正しいと強く主張する人と定義している。
「この定義は、御言葉に従い、御言葉を大切にする人たちの行動と態度を捉えたものになっています。そのため、このランキングは、米国の各都市が全体として、聖書に対してどれだけオープンか、あるいは否定的かを映し出すものになっています」
バーナグループはこの他、5月には米国のどの都市が最も「教会に通っている人が多いか」「教会に属していない人が多いか」「教会離れしている人が多いか」「ポスト・キリスト教の人が多いか」を明らかにする調査結果(英語)も発表している。
この調査によると、米国で最も教会に通っている人が多い都市は、チャタヌーガ(テネシー州)とソルトレークシティー(ユタ州)で、どちらの都市も人口の59%が教会に通っている。オーガスタ・エイキン地域(ジョージア州)とバトンルージュ(ルイジアナ州)は57%で3位と4位につけ、バーミングハム、アニストン、タスカルーサ(ともにアラバマ州)が56%で、5位だった。