中国では、昨年10月に宗教活動に関する新しい草案が示されて以降、宗教に対する取り締まりが強化されています。
韓国人宣教師ら、中国から追放
今年2月の報道※によると、中国当局は伝道活動に従事したとして、60人以上の韓国のクリスチャンを国外追放しました。追放された韓国のクリスチャンは、北朝鮮との国境に接する吉林省で、人身売買の犠牲となった北朝鮮の脱北者を助けていたとされています。
逮捕され、後に釈放されたある宣教師は、「表面上は違法な宣教活動の取り締まりとしながら、銀行口座を調べたり、脱北者を助けたかどうかを調査した」と話しています。
キリスト教慈善団体のチャイナエイドは、中国共産党が公表した宗教に関する規則改正草案を指し、「政府は中国の宗教的信念が反映された宗教化を推進している」と指摘しています。
強まる監視
草案には「愛国心、平和、中国の夢、穏健、道徳、そして良いふるまい」といった変更が導入され、家の教会の集会やイスラム教徒のメッカへの巡礼といった宗教活動が当局によって監視されています。当局者は、宗教的過激主義を抑制すると主張していますが、人権活動家は、信教の自由を抑止していると述べています。
新生宣教団スタッフが北京の家の教会メンバーにインタビューしたところ、20人以上の集まりは徐々に難しくなっており、都市部の家の教会では、集会場所がいつ閉鎖されるか分からないとの不安があることから、小グループを作り、いつでも小さな集まりが持てるように準備をしているとのことです。また、上海周辺で活動している教会のリーダーによると、農村地区の人たちに聖書が必要だが、配布のために多くの在庫を持つことが難しい状況にあるとの話を聞きました。
新生宣教団は、迫害・内戦・貧困などで聖書が入手困難な地域へ御言葉を届けています。新生宣教団のアジアプロジェクトについてはこちら。