リック・ウォレン氏(63)は、バラク・オバマ前米大統領の就任式で開会祈祷を務めるなど、社会に大きな影響を与える1人として注目されている。また、『人生を導く5つの目的』(パーパス・ドリブン・ジャパン)など、邦訳された数多くの著書でも日本人クリスチャンに有名。およそ2万人が参加するメガチャーチとして知られるサドルバック教会(米カリフォルニア州、バプテスト系)の主任牧師だ。
同教会員であるマリ・パクストンさんから今週、ウォレン氏が日本人の救霊のために祈りをささげてくれたとの報告が届いた。マリさんは、同教会初の日本人マイクシンガー・ソリスト(礼拝賛美の時、1人でマイクを持って賛美できる特別な奉仕者)として活躍している。
ウォレン氏は礼拝後、ホールで教会員と握手をしたり、短い会話やハグを交わしたりといった時間を持つが、多くの信徒が牧師を囲む状態では、信徒が個人的に祈ってもらうことは難しい。また、牧師に悪意を抱く人も出入りすることがあるので、ウォレン氏には常にボディーガードが付いているという。
マリさんはメイン礼拝で賛美奉仕者として仕えるためにウォレン氏と祈ることはあったが、「自分の母国である日本のために祈ってほしい」と口に出して言うことはなかなか難しかった。
ところが、2日の礼拝後、ウォレン氏と個人的に話す機会を持つことができたという。自分がウォレン氏のメッセージに日本語字幕を付けて紹介する集会を持っていること、日本語の賛美ワークショップなどの働き、そして日本の殉教の歴史について話すと、ウォレン氏は、「その殉教は、僕の原点。日本のために祈ろう」と言って日本人救霊のため、そしてマリさんが奉仕する日本語ミニストリーのために祈ってくれたのだ。
マリさんは、初めてメインの礼拝堂で賛美をした朝のことを思い出して、こう話した。
「リックが祈りの前に私たち賛美チームを見て言ってくれたことを忘れることができません。『どの国の人も、男性も女性も、老いも若きも関係なく、全ての国や国民が一緒に主をたたえて賛美する。天国ではそうであるように、サドルバックでもそれをしていくよ!』と言ったのです」
この後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、種族、民族、言葉の違う民の中から集まった、だれにも数えきれないほどの大群衆が、白い衣を身に着け、手になつめやしの枝を持ち、玉座の前と小羊の前に立って、大声でこう叫んだ。「救いは、玉座に座っておられるわたしたちの神と、小羊とのものである」(ヨハネの黙示録7:9〜10)
「日本の地に流された殉教の血とその思いは、神様は忘れていません。小さな者の祈りですが、ウォレン氏と共に、これからも日本のために祈っていきます」とメッセージを寄せた。
世界各地で間もなく受難週、そして喜びのイースターを迎える。この日本の地にも、他の地と同じように神様の祝福と導きがあるよう祈りたい。