ここ南カリフォルニアでも、公園でのプレイグループに始まり、同じ日本人との交流を求める日本人ママは多い。そこで、クリスチャンの日本人ママたちが、ノンクリスチャンやまだ信仰を持ったばかりのクリスチャンを対象に家庭を開放している。一緒に賛美をし、聖書を学び、お昼を食べて子育てや信仰生活について話し合う。
私も家を開放して6年、多い時で60人近くのママと子どもが集まる家庭集会をホストしてきた。スピーカーを神学校卒の友人に任せ、家の開放と祈りに集中できるようにしている。今、そのグループから枝分かれして、自ら家庭集会をホストするようになったママたちを見ると嬉しくなる。
その中に、3人の娘たちを抱えて毎週2つの家庭集会をホストし、牧師先生であるご主人を助け、教会のミニストリーも怠らないスーパーママがいる。キム・アコさんだ。
埼玉県出身で5人家族の長女。25歳の時、家庭の問題から母親が家を出た。それ以来、教会にお世話になったことがきっかけで教会の礼拝に通いだした。小学校の頃はおとなしい子だったというが、高校生になる頃から活発になり、部活にアルバイトにいつも一生懸命だった高校生、大学生時代だったという。宣教師となるために宣教師訓練センターを卒業後、英語の勉強のためにアメリカへ。韓国系アメリカ人で牧師のご主人と結婚し、3人のお嬢さんとご主人の両親と住んでいる。
これだけでも忙しいと思うのに、セルチャーチ、学び、賛美と祈りの集会のためにいつも家を開放している。教会では日本語部のミニストリーもイベントも手伝っている。とにかく明るく、熱く、イエス様を語り、賛美する姿にいつも励まされるのは、私だけではないはず。神様が喜ばれることを大優先に行っていくこと、夫婦がお互いを喜び、尊敬し合えるミニストリーとなるように、自分勝手な思いかどうかを常に吟味することに気をつけているという。ノンクリスチャンの救いのため、クリスチャンの霊的覚醒のため、病気の人、心に痛みのある人が癒やされるために精力的に働きたいと、抱負を語ってくれた。
彼女はイエス様のように、言葉だけではなく行いをもってクリスチャンのあるべき姿を示している。信仰に立つ母であり、妻である。
「疲れた者に力を与え、勢いを失っている者に大きな力を与えられる」(イザヤ40:29)
神様はアコさんにホスピタリティーというギフトを与えられ、御言葉のように、彼女を通して今日も多くの魂が励まされている。家を開放する私たちにも、多くの恵みが与えられていることは言うまでもない。
「与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる」(ルカ6:38)
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マリ・パクストン(Mari Paxton)
日本でスタジオミュージシャン、コマーシャルシンガーとして活躍後、オーストラリア、アメリカへ渡る。結婚後、ラマーズクラスで知り合った牧師夫妻を通して教会に導かれ、クリスチャンに。家庭集会を日本人主婦向けに始める。現在、南カリフォルニアのサドルバック教会(リック・ウォレン牧師)でゴスペルクワイアのソリストとして活躍し、3人の子どもの成長とともに、夫婦向けの家庭集会をホストしている。今年9月には、アンディ・デロス・サントスのプロデュースでアルバム「主を信じよう」(iTunesにて配信中)を発表した。