このカリフォルニアで、筆者と同じく賛美に想いを寄せ、在住日本人の救いのために働く母親たちがいることに、いつも励まされている。故チャック・スミス牧師で有名なカルバリーチャペル・コスタメサで、日本人のグループや聖書の学び会を立ち上げ、長年導いてきた友人がいる。ハサウェイ美代さんだ。
妻をガンで亡くされたアメリカ人のご主人と、残されたハーフの娘さんたち2人の母になるべく国際結婚。それから25年、今では息子さんも与えられ、体調不調と戦いつつだが、神学校で培った豊富な知識と思いやりの賜物をもって、講師として様々な集会で奉仕を続けている。チャック牧師の奥様、ケイ・スミスさんから、日本人の救いのためにグループを立ち上げて欲しいと言われ、毎週金曜日に約1200名もの女性たちが集まる学び会の中から日本人のグループを立ち上げた。チャック牧師の同時通訳や賛美チームのミニストリーで忙しい中にも、ガンなどの病を持つ人々が癒やされ、未信者の方々が次々と救われる奇跡が起こされた。神様が多くの人々の涙を喜びと感謝に変えてくださったと、美代さんは言う。
筆者も12年前に学び会を通して知り合って以来、姉妹のようにぴったりと寄り添い、励まし、時にはお叱りをいただきながら、主にあって恵み深い交わりを続けている。
神様の御国のためにと、今も手作りのお土産を持って毎週1、2回、4、5カ所の学び会を駆け回っている。そんな美代さんが、家庭集会から与えられる主の恵みを次のように語ってくれた。
「二年前『深みにこぎ出せ』と主に迫られ、どこへこぎ出してよいか分からずにいましたが、アナハイムの日本人のグループが、バイブルスタディーを導いてくれる人をやはり二年前から祈り求めていたことが後から分かりました。その出会いの感動が今もやまないまま、毎週のように未信者の方々が加えられていることを、主に感謝しています」
「まだ数回しか集まっていないグループなのに、未信者の方々の目には、もう何年も知っている間柄のように映るそうです。毎回、和気あいあいと楽しすぎて、ついつい時間を忘れて長居してしまうことが毎週続いています。病んでいた心が神様の御言葉によってきよめられ、癒やされ、解放されていくのを目撃することほど、喜ばしいことはありませんね。数回の学びで救われる魂が起こされているので、神様が事を急がれているようです。神様のみわざは、現在進行形。次はどんなことを用意しておられるのかと、わくわくです」
「沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい。・・・そして、漁師たちがそのとおりにすると、おびただしい魚がかかり、網が破れそうになった」(ルカ5:4、6)
「恵み深い主に感謝せよ。慈しみはとこしえに・・・主は渇いた魂を飽かせ、飢えた魂を良いもので満たしてくださった。・・・彼らは深い淵で主の御業を、驚くべき御業を見た」(詩篇107:1、9、24)
「わたしの愛にとどまりなさい。・・・わたしの喜びがあなたがたの内にあり、あなたがたの喜びが満たされるためである」(ヨハネ15:9、11)
「主はわたしに油を注ぎ、主なる神の霊がわたしをとらえた。わたしを遣わして、貧しい人に良い知らせを伝えさせるために。打ち砕かれた心を包み、捕らわれ人には自由を、つながれている人には解放を告知させるために。主が恵みをお与えになる年、わたしたちの神が報復される日を告知して、嘆いている人々を慰め、シオンのゆえに嘆いている人々に灰に代えて喜びの香油を、暗い心に代えて賛美の衣をまとわせるために」(イザヤ61:1~3)
奏楽も賛美も、学びもリードできる貴重な存在を、筆者のすぐそばに神様が早々に与えてくださったことを感謝してやまない。
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マリ・パクストン(Mari Paxton)
日本でスタジオミュージシャン、コマーシャルシンガーとして活躍後、オーストラリア、アメリカへ渡る。結婚後、ラマーズクラスで知り合った牧師夫妻を通して教会に導かれ、クリスチャンに。家庭集会を日本人主婦向けに始める。現在、南カリフォルニアのサドルバック教会(リック・ウォレン牧師)でゴスペルクワイアのソリストとして活躍し、3人の子どもの成長とともに、夫婦向けの家庭集会をホストしている。今年9月には、アンディ・デロス・サントスのプロデュースでアルバム「主を信じよう」(iTunesにて配信中)を発表した。