【CJC】米サウスカロライナ州チャールストンの教会で2015年6月17日、黒人の男女9人が殺害された銃乱射事件で、同州の陪審は15日、ディラン・ルーフ被告(22)に有罪評決を下した。
ネットメディア「ハフィントン・ポスト」(日本語版)によると、ルーフ被告は連邦検察からヘイトクライム(憎悪犯罪)、信教の自由に対する妨害など33の罪で起訴されていた。
当時21歳だったルーフ被告は、黒人の信徒が集まるエマニュエル・アフリカン・メソジスト監督(AME)教会で聖書勉強会が開かれていたとき、教会内に足を踏み入れた。信者たちが集まっている席に着席してから、銃を取り出し、突然乱射した。
逮捕後、ルーフ被告は米連邦捜査局(FBI)捜査官に「俺は有罪だよ。誰が見たって有罪だ」と語っていた。また、事件を起こした動機について、黒人男性が毎日白人女性をレイプしており、白人は二級市民になってしまったからだ、などと語っていた。
同教会は人種差別が原因でメソジスト教会を追われた黒人たちにより、1816年に設立されたが、その後もまた差別の被害に遭い続けてきた歴史がある。22年には白人至上主義者が放火して全焼し、34年には地元の法律で黒人教会が禁止となり、信者は秘密裏に集まるしかなくなった。
陪審は来年1月3日に、ルーフ被告に対し、死刑か終身刑の判決を下すという。