今年6月、悲劇的な銃乱射事件が発生した米サウスカロライナ州チャールストン市のエマニュエル・アフリカン・メソジスト監督(AME)教会が、被害者とその家族に寄り添おうとしている。
エマニュエルAME教会は、この事件で世界中の注目を集めた。ディラン・ルーフ被告はこの事件で9人を殺害し、5人を負傷させた。
教会は現在、寄付された献金の少なくとも半額を、犠牲者の遺族と生存している被害者に寄付すると述べた。この殺害事件を受け、約340万ドル(約4億2千万円)が教会に寄付された。そのうち約150万ドル(約1億8千万円)が被害者と、愛する家族を失い悲しんでいる遺族に渡される。
残額は教会が使う予定だ。教会はその残額を、犠牲者の記念や奨学金、また地域へのアウトリーチ・プログラムに支出することを計画している。
エマニュエルAME教会のノーベル・ゴフ臨時牧師は、「教会は、慈善をもって、犠牲者の遺族と被害者のためにできる限りの大きなプレゼントを差し上げます。私たちは癒やしのプロセスを続けますが、このことはプロセスの一段落となるでしょう」と語った。
ルーフ被告は9件の殺人罪で告訴され、来夏に予定される死刑裁判を待っている。彼はまた、連邦裁判所においてヘイトクライム(憎悪犯罪)の罪で告発されている。
一方、教会は銃乱射事件への応答として、恵みを与えることの手本を見せた。教会員は、恐ろしい襲撃事件から数日後、ルーフ被告への赦(ゆる)しの言葉を語った。