遠藤周作の小説『沈黙』をマーティン・スコセッシ監督が映画化した「Silence(原題)」が、「沈黙-サイレンス-」(配給:KADOKAWA)の邦題で、2017年に日本でも公開されることが決定した。
原作は戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の『沈黙』。アカデミー賞監督のスコセッシが1988年に原作と出会ってから28年の時を経てついに映画化を果たした。
17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師フェレイラの真実を確かめるため、日本にたどり着いた宣教師ロドリゴ。彼の目に映った想像を絶する日本を舞台に、人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で描いた歴史大作となっている。
ロドリゴ役のアンドリュー・ガーフィールド(「アメイジング・スパイダーマン」)、フェレイラ役のリーアム・ニーソン(「シンドラーのリスト」)に加え、アダム・ドライバー(「スター・ウォーズ フォースの覚醒」)といった豪華なハリウッド俳優が出演。さらに、日本からも窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシら実力派俳優が集結した。
脚本は「ギャング・オブ・ニューヨーク」でアカデミー賞ノミネートのジェイ・コックス、撮影は「ブロークバック・マウンテン」でアカデミー賞ノミネートのロゴリゴ・プリエトが担当。美術を「ヒューゴの不思議な発明」などでアカデミー賞3度受賞のダンテ・フェレッティ、編集を「ディパーテッド」などでアカデミー賞3度受賞のセルマ・スクーンメイカーが手掛けており、日米最高のキャストとスタッフによる集大成となっている本作。
米国では2016年末にParamount Picturesから公開予定。すでに今年度の賞レースにおける有力作との呼び声も高く、ハリウッドと日本が融合した映画史を塗り替えるであろう大作の公開に、期待が高まる。