ルーテル学院大学(東京都三鷹市)は25日、2017年度以降の入学生より、入学前に奨学生採用が決定(内定)する、返還義務の無い給付型の奨学金制度「修学支援給付奨学金」と「指定校優秀者給付奨学金」を新設することを発表した。
「修学支援給付奨学金」の対象となるのは、一般入試A・B日程合格者のうち、大学教育を受ける十分な能力がありながら、経済的事由によって修学が困難な学生。一方、「指定校優秀者給付奨学金」は、指定校推薦入学試験の合格者のうち、学力・人物ともに優秀で、他の学生の模範となる新入生が対象となる。
両方とも採用枠は5人で、初年度年間授業料より50万円が免除されることになる。「修学支援給付奨学金」については、翌年度以降も継続審査で認められれば30万円が免除される。同大ではさまざまな形の奨学金制度が設置されているが、その中でも今回新設される奨学金制度は対象者の範囲も広く、給付額も大きなものとなっている。
入学前給付型奨学金については、同大の他にも、玉川大学や立教大学などでも来年度からの導入が決まっている。政府も6月2日に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」の中で、「奨学金制度の拡充」を明記し、現在の奨学金制度を見直し、家庭の経済事情に関係なく、希望すれば誰もが大学や専修学校などに進学できるよう、給付型など奨学金制度の拡充を図っていくとしている。奨学金制度についての議論は、今後も広まっていくものと予測される。