東京女子大学(東京都杉並区)は、2017年度入試として現代教養学部で新しい入学試験制度「知のかけはし入試」を実施すると同大のホームページで発表した。今年10月から11月にかけての実施を予定している。
同制度は、同大で学びたいとの意欲を持つ全国の学生の志と、リベラル・アーツを礎とし、さまざまな知へと挑む同大という学びの場をつなぐことを企図して実施される。「知のかけはし」という名称には、こういった意味に加え、4年間の同大での学びが将来の活躍の場へとつながるものとなってほしいとの願いも込められている。
さらに「かけはし」という言葉には、同大の初代学長、新渡戸稲造が、東京帝国大学の入学試験で面接官に「太平洋の橋になりたい」と述べたという逸話が踏まえられている。新渡戸の言う「太平洋の橋」とは、日本と海外との「懸け橋」との意味で、キリスト教主義に基づく人格教育により、グローバル化した21世紀社会を切り開き、国際社会で活躍する女性を育てるという同大のグランドビジョンにもかなうものだ。自ら問題を見つけ出し、自身の力で解決方法を考え、表現できる能力を生かし、積極的に未知なる世界へと挑戦する意欲と能力にあふれた学生を求めている。
募集人数は20人で、第1次選考は10月下旬、第2次選考は11月を予定している。選考方法は、書類審査を経て、講義・小論文・面接の他に、基礎的な外国語能力を測るために、第三者機関が実施する語学能力試験(外部試験)などを活用する予定。また、同入試に合格し、希望する学生には、「挑戦する知性」奨学金または、学寮経費の一部が4年間授与される制度も設けている。同入試の詳細は、6月公開予定の「知のかけはし入学試験要項」で確認できる。