日本カトリック正義と平和協議会は、これからの暮らしや政治参加の在り方を考えるための小冊子「すべての人のいのちと平和なくらしのために―教会は人間のいのちと尊厳に関する問題に沈黙できない―」を刊行した。配布は無料。
日本カトリック司教団は昨年、戦後70年司教団メッセージ「平和を実現する人は幸い~今こそ武力によらない平和を」を発表した。このメッセージの後、憲法を書き換えようとする動きがより具体的になり、日本の政治の流れが「いのちと尊厳に関する問題」となる危険をはらんでいることを懸念してこの小冊子が作成された。
小冊子は、そうした現状の幾つかのポイントをQ&A形式で説明し、読者に考えてもらうことを目的としている。問いは、「最近よく聞く『安全保障関連法』ってなんですか」「憲法はどうしてそんなに大切なんですか」「大災害が起きたときのことは憲法に書いてありますか」「憲法9条はもう現実に合わなくなってしまったから変えるべきだ、とよく聞きます」「いのちと平和な暮らしを守るために、わたしたちは何をなすべきでしょう」の五つ。
五つ目の問いでは、「答えは簡単には見つかりませんが、わたしたち一人ひとりが、自分の頭で考え、意見を交わし、選挙などを通じて政治参加をすることが、大切な初めの一歩となるのではないでしょうか」とし、教皇パウロ6世の国連演説や『教会の社会教説綱要』、教皇フランシスコの使徒的勧告などの言葉を引用している。最後のページには、平和に関するメッセージや資料、平和活動を行う団体などのホームページの情報が掲載されている。
5冊1組で配布している。注文は、ファックス(03・5632・7920)またはメール([email protected])で受け付けている。注文書は、同協議会のホームページからダウンロードできる。