教皇フランシスコのレスボス島訪問の後、イエズス会難民サービス(JRS)はギリシャで立ち往生している難民を支援するための具体的な提案を記した。
教皇フランシスコがレスボス島とモリア難民キャンプを訪問した際に立ち会っていたJRSは、ギリシャの40カ所の難民キャンプにいる5万5千人の難民のために、欧州の全ての国々で再定住と家族との再会実現を呼び掛けた。
JRSは、難民たちが現状無視されていて、トルコへの強制送還におびえて生活しているという事実に対して人々の関心を集めた。そして、3月18日のトルコと欧州連合(EU)の合意の見直しを呼び掛けた。
これは、多くのNGOや国連の関連団体も提案してきたことだ。このことに関連してJRSは、ギリシャからトルコに強制送還された場合に何が起こるかを尋ねた。
JRSの声明には、「トルコのキャンプに戻された人々について持たれている大きな疑問に解決があること」を望むとある。情報もなく、国連ですらフォローアップしている可能性は低い。彼らの基本的人権が尊重されることと、適切な法的保護へのアクセスを確証することを保障することが不可欠だ。
JRSはさらに、「全ての不可欠なサービスが提供されるだけでなく、子どもたちへの保護と教育を確実にするためにも」ギリシャ政府や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、NGOによるより良い相互協力を呼び掛けた。
教皇フランシスコは今月、「重大な人道的問題に光を当てるために」レスボス島を訪問した。滞在中、何百人もの難民にあいさつした。教皇は難民たちに、「私は、あなた方は独りでないとお伝えしたいです。何週間も何カ月も、より良い生活を探すために、多くの苦しみに耐えてきました。あなた方の多くが対立の状況やそれによる迫害から、何よりも子どもたちのため、小さき者のために、逃れることを余儀なくされたと感じました」と語った。