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受難週と復活

受難週と復活「互いに愛し合う教会」の誕生物語(8)すでに赦され、愛されていた 森正行

2016年4月16日18時53分 コラムニスト : 森正行
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すでに赦され、愛されていた

互いに優劣を競い争い合ったキリストの弟子たちが「互いに愛し合う」関係を築くために、神は、イエス・キリストが十字架にかかられる受難の一週間と、その後のキリストの復活の期間を用い、彼らの関係性を劇的に変えていかれ、初代の教会が誕生していきました。

このたびも、その軌跡を追っていきましょう。これは、今日、私たちの人間関係にも深く関わっていくことだからです。前回の続きです。

「わたしたちが神の子と呼ばれるためには、どんなに大きな愛を父から賜わったことか、よく考えてみなさい」(Ⅰヨハネ3:1、口語訳)

イエスが十字架上で死に、復活し、昇天されるまでの間は、ペテロたちにとって、それまでの出来事や自分たちの姿を顧みるときになりました。特にペテロにとっては、かつて彼が否定したイエスの言葉を何度も振り返ったことでしょう。

「するとイエスが言われた、『ペテロよ、あなたに言っておく。きょう、鶏が泣くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう』」(ルカ22:34、口語訳)

ペテロはイエスがこの言葉を語られたとき、受け入れることができずに否定しましたが、後に、この言葉と向き合わざるを得なくなりました。最初は、自分の愚かさと弱さに直面し、深い後悔と自己絶望のような気持ちに陥った日々が続きました。

けれども、そうした中で落ち着き始め、冷静になってみれば、気付き始めたことがありました。それは、あらかじめ自分のことがイエスにはよく知られていた、ということでした。

ペテロは心の中で思ったことでしょう。「私は三度否定してから自分の弱さや愚かさに気付いたけれど、イエスはすでに気付いていた。告知されたあの時から。そして、『ペテロはダメだ』とは言われなかった」

復活後のイエスも、ペテロに「やっぱり、おまえはだめだ」と深い落胆をされることなく接してくれていました。

ペテロが心の中で新たに発見したことは、「『あなたは三度わたしを知らないと言うだろう』とイエスが告知されたときから、すでに私は赦(ゆる)されていた。受け入れられていた。愛されていた」ということです。

それまで自分を責め続けた自分の心と、イエスの心の愛に大きな違いがあることに気付きました。「論争し続けた自分たちとは違っていた」。自分たちの関係が愚かしく思えたことでしょう。

自分の愚かさに落胆することはありませんか。神様は、もうずいぶん前からすでに知っています。そして、そんなあなたを見捨てていません。愛しています。しかも「大きな愛」が与えられているのです。

【祈り】 私のことを、私よりも知っていて、愛してくださっているのは神様です。ありがとうございます。

【関連聖書箇所】ルカの福音書22章24~34節、新改訳聖書

また、彼らの間には、この中でだれが一番偉いだろうかという論議も起こった。

すると、イエスは彼らに言われた。「異邦人の王たちは人々を支配し、また人々の上に権威を持つ者は守護者と呼ばれています。

だが、あなたがたは、それではいけません。あなたがたの間で一番偉い人は一番年の若い者のようになりなさい。また、治める人は仕える人のようでありなさい。

食卓に着く人と給仕する者と、どちらが偉いでしょう。むろん、食卓に着く人でしょう。しかしわたしは、あなたがたのうちにあって給仕する者のようにしています。

けれども、あなたがたこそ、わたしのさまざまの試練の時にも、わたしについて来てくれた人たちです。

わたしの父がわたしに王権を与えてくださったように、わたしもあなたがたに王権を与えます。

それであなたがたは、わたしの国でわたしの食卓に着いて食事をし、王座に着いて、イスラエルの十二の部族をさばくのです。

シモン、シモン。見なさい。サタンが、あなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って聞き届けられました。

しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。だからあなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」

シモンはイエスに言った。「主よ。ごいっしょになら、牢であろうと、死であろうと、覚悟はできております。」

しかし、イエスは言われた。「ペテロ。あなたに言いますが、きょう鶏が鳴くまでに、あなたは三度、わたしを知らないと言います。」

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◇

森正行

森正行

(もり・まさゆき)

1961年兵庫県西宮市出身。建設専門学校卒。不動産会社、構造建築事務所にて土木・建築構造設計部門を5年間勤務。1985年受洗。関西聖書神学校卒。岡山・岡南教会にて伝道師・副牧師3年間奉仕。1995年より現在、日本イエス・キリスト教団宮崎希望教会牧師。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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