広島県呉市の住宅で2日、痩せた生後8カ月の赤ちゃんが死亡しているのが見つかった。広島県警呉署は同日、保護責任者遺棄容疑で、父親の新井真央容疑者(41)と母親の綾香容疑者(22)を逮捕した。NHKなどが伝えた。
NHKなどによると、真央容疑者が2日朝、呉市吉浦神賀町の自宅で生後8カ月の長男が冷たくなっていると通報。警察と消防が駆け付けたところ、長男は1階の和室の布団の上で倒れており、その場で死亡が確認されたという。真央、綾香両容疑者は、先月上旬から長男に食事や水を十分に与えず、放置していた疑いがあるといる。
共同通信によると、長男には目立った外傷はなかったが、あばら骨が浮き出るほど痩せており、日本テレビによると、発見時には既に死後硬直が始まっていたという。
時事通信によると、真央容疑者は「衰弱していなかった」と話し、長男の世話もしていたとして容疑を否認しているが、綾香容疑者は「子どもを大事にしてやれなかった」などと話し、容疑を認めているという。
一方、NHKは、「きちんとあいさつなどをしてくれる明るい印象だったので、こうした事件が起きて驚いています」などと話す近所の30代男性の声も伝えている。
共同通信によると、広島県警呉署は育児放棄(ネグレクト)の疑いがあるとみており、3日にも司法解剖をして死因を調べるという。