東京都大田区大森南のマンションで27日未明、新井礼人(あやと)君(3)が心肺停止の状態で見つかり、病院に運ばれたが死亡が確認された。この部屋には、礼人君の母親(22)と交際相手の永富直也さん(20)が住んでおり、警察は同日、礼人君に暴行を加えたとして永富さんを傷害容疑で逮捕した。複数の国内メディアが伝えた。
東京新聞によると、27日午前0時5分ごろ、礼人君に熱があり反応がないと、母親から119番通報があった。救急隊が駆け付けたところ、パジャマ姿で布団の上に横になっている礼人君を見つけた。礼人君は左耳から出血しており、両頬と尻に複数のあざがあり、顔が変色していたという。
病院側が虐待の可能性があるとして110番通報。日本テレビによると、死因は頭部を強打したことによる硬膜下血腫とみられている。警察は虐待とみて捜査し、同日、礼人君に殴る蹴るなどの暴行を加えたとして、傷害容疑で永富容疑者を逮捕した。
産経新聞によると、母親は、永富容疑者が礼人君と目があったのが気にくわないと言い、暴行を加えたなどと説明しているという。
東京新聞が大田区や品川児童相談所などの話として伝えたところによると、礼人君は昨年12月に3歳児健診を受けており、この際には虐待を疑うような様子は認められなかったという。また、礼人君をめぐってはこれまで、虐待の相談や通報もなかったという。
しかし、日本テレビは近所の人の話として、「普通の泣き声じゃなくて、ギャーギャー、言葉ではちょっと言えないようなすごい声だった」と、礼人君の家の近くで子どもの泣き声が聞こえることがあったことを伝えている。
一方、TBSは、「いいお母さんだった。保育園に連れていくときに『行ってきます』とちゃんとあいさつする」と話すマンションの管理人の声を伝えている。