【CJC=東京】教皇フランシスコは、世界の子どもたちの質問に答えた本『親愛なるフランシスコ教皇』を出版する。軽いものから重たい質問まで、平易な言葉で回答した。1日に、シカゴのロヨラ・プレスが刊行する。
修道会イエズス会がイタリアで発行している総合雑誌「チビルタ・カットリカ」編集長のアントニオ・スパダロ神父の発案で実現した。ロヨラ・プレスは、教皇の同意を得て、世界各地の子どもたちに、教皇へ手紙を書くよう呼び掛けた。26カ国から寄せられた250通は、6歳から13歳の子どもが14言語で書いたもの。その中から50通の質問を選んで教皇に伝え、30通について、昨年8月、90分間の会見の際に口頭の回答を書き取ったという。同神父は、教皇の2013年就任後初めて教皇にインタビューを行っている。
ケニアのナターシャ(8)は、イエスが湖面を歩いたとされる聖書の逸話の説明を求め、教皇は「神には何でもおできになる」と答えた。ポーランドのバシア(8)は、自分と同じ年齢のころ将来何になりたかったかと質問。教皇は肉屋になりたかったと答えている。
このほか、一度だけ奇跡を行えるとしたら何をするかとの質問には、病気の子どもたちを治したいと答えた。シリアのモハメド(10)は、美しい世界が再び戻ることはあるかと質問。教皇は、苦しみは永遠に続くものではないと答えている。
ルカ(8)というオーストラリアの子の質問は答えるのが難しそうに見えた。「僕のお母さんは天国にいるの。お母さんに天使の羽根は生えるのかな」。教皇の答え。「生えないよ。だけど君のお母さんは、微笑んで君をとても愛しているからもっと美しくなっているよ」
ロヨラ・プレスは、英語版とスペイン語版を発行するが、ブラジル、インドネシア、スロヴェニア、メキシコ、インドでも出版計画が進んでいる。