製薬大手「龍角散」(東京都千代田区)から、約2000万円をだまし取ったとして、龍角散の武藤毅元マーケティング部長(58)=横浜市=が22日までに、詐欺容疑で逮捕された。朝日新聞などが伝えた。
同紙などによると、武藤容疑者は2012年8月〜13年3月、東京都内の広告代理店の社長と共謀し、広告業務を委託したように装い、7回にわたり架空発注をし、龍角散から計約2000万円をだまし取った疑いが持たれている。
共同通信によると、武藤容疑者による詐取は2015年10月からあり、詐取額は計約8800万円に上るとみられている。だまし取った金は、不倫相手のタイ人の女性に会いに行くための渡航費や、この女性のためにタイにアパートを建てる費用などに充てていたという。一方、FNNによると、広告代理店に協力を求める際には、「老後のために資金が必要」などと説明していたという。
同紙によると、龍角散からだまし取った金は、武藤容疑者が7割、広告代理店側が3割で取り分けていた。13年4月に5000万円の請求が新たに来たことで、龍角散側が不審に思い内部調査を実施、不正が発覚したという。