携帯電話を使用するのに必要となる「SIMカード」を本人確認せずに貸し出したとして、携帯電話レンタル会社「LAGOON(ラグーン)」(東京都調布市)の鈴木祐一社長(29)=調布市=が、携帯電話不正利用防止法違反容疑逮捕された。鈴木容疑者が貸し出したSIMカードは振り込め詐欺などに悪用され、これまでに計約1億円の被害が確認されているという。国内の複数のメディアが伝えた。
時事通信やテレビ朝日によると、逮捕容疑は昨年4月上旬ごろ、本人確認をせずにSIMカード3枚を貸したというもの。このうち1枚が特殊詐欺に使われたという。これを含め、鈴木容疑者が貸し出したSIMカード47枚が振り込め詐欺に使われ、66件の詐欺事件につながり、計約1億円の被害が確認されているという。
鈴木容疑者は、「一度も本人確認をしなかった」と話しており、詐欺に悪用されていることを知りつつも生活費のために貸したなどと言い、容疑を認めている。
NHKによると、警察は、鈴木容疑者からSIMカードを借りた振り込め詐欺グループの解明を進めている。
LAGOONのホームページでは、提供するレンタル携帯電話のメリットとして「過去にトラブル、ブラックリストの方も審査なしで借りられますので大丈夫です」などとうたっている。