高額な配当金が得られるなどと偽り、競馬予想の情報料名目で金をだまし取ったとして、千葉県市川市の情報提供会社社長、大多和孝良容疑者(41)=市川市=や元従業員ら男女計12人が14日、詐欺容疑で逮捕された。NHKなどが伝えた。
NHKなどによると、大多和容疑者らは会社ぐるみで詐欺を行い、過去10年間に延べ4万人から計約29億円をだまし取った疑いがあるとみられている。共同通信によると、主に高齢者をターゲットにダイレクトメールなどで勧誘し、全国で会員を集めていた。千葉県警はさらにもう1人を逮捕する方針。産経新聞によると、逮捕された12人の中には大多和容疑者の親族もいるという。
逮捕容疑は2014年1月〜15年5月、東京、千葉、茨城、静岡の各都県の男性4人に競馬の予想に関するうその情報を提供し、情報料などの名目で計約190万円をだまし取った疑い。NHKによると、「著名な専門家が監修した予想情報を特別に提供する」などとうそをつき、予想が外れた場合は「監修する人が交通事故に遭い、十分な予想ができなかった」などと説明していたという。
朝日新聞によると、大多和容疑者らは競馬の情報提供会社を複数経営しており、05年9月〜15年5月、全国各地の延べ4万人から計約29億円を集めていた。千葉県警は昨年5月に会社を家宅捜索しており、これら全てをだまし取ったものとみて調べている。
大多和容疑者の肩書きについては、「社長」と報じるメディアもあるが、「会社役員」と伝えるメディアもある。大多和容疑者らが複数の会社を経営していたということから来る違いの可能性もある。産経新聞は大多和容疑者を「犯格」とする「詐欺グループ」による犯行と伝えている。