NHKの子会社「NHKアイテック」(東京都渋谷区)の社員2人が、約2億円を着服した疑いがある問題で、NHKとNHKアイテックは7日、社内調査により、新たにNHKアイテックの九州支社に勤める50代の副部長が約500万円を着服してい疑いがあることが分かったと発表した。
発表によると、50代の副部長は、2014年3月〜15年11月、ある会社に架空発注などの方法でNHKアイテックから1千数百万円を不正に支出。一方、この会社からは12年11月〜15年12月に、数十回にわたって約500万円を不正に受領した疑いがあるという。
産経新聞によると、この副部長の不正は、約2億円の着服容疑が持たれているNHKアイテック本社所属の社員と千葉事業所所属の社員の2人(いずれも40代)による不正とは直接の関係はなく、副部長は「生活が厳しいため」不正を働いたと話しているという。
一方、約2億円の着服が疑われている2人については、総務省の補助金を原資とする戸別訪問業務で、訪問結果を記す「対応票」を873枚偽造。偽造の対応票を使い、委託費約4800万円を不正に引き出して、このうち約430万円を着服した疑いがあることが分かったという。
この2人は、テレビの地上デジタル化に伴う工事など、2009年から計500件以上、総額約4億円の架空発注を行い、うち2億円を不正に受領していた疑いが持たれている。