韓国で第3位の財閥である「SKグループ」の崔泰源(チェ・テウォン)会長(55)が、29日までに不倫を告白し、関係を持っている女性との間に隠し子もいることを明らかにした。崔会長の妻は、韓国の盧泰愚(ノ・テウ)元大統領(1988〜93在任)の次女、盧素英(ノ・ソヨン)さん(54)。盧さんは、韓国の毎日経済新聞のインタビューに、「これまで離婚に関する話をしたことがない」「家庭を守る」などと話し、離婚に応じない考えを示している。
同紙などによると、崔会長は韓国のある報道機関に当てた文書で、盧さんと10年以上にわたり深い溝があったと言い、現在別居中だと告白。そして、「離婚に関する具体的な議論を進める中、偶然心の慰めとなる人に出会った」と言い、数年前の夏にその女性との間に子どもも生まれたと告白した。
崔会長は盧さんとの間に息子1人、娘2人の3人の子どもがおり、現在は全員成人している。2人は米シカゴ大学留学時代に出会い、共に同大で経済学の博士課程を修了している。盧さんは現在、ソウルにあるデジタルアート美術館「アートセンター・ナビ」の館長を務めている。
韓国の聯合(れんごう)ニュースによると、崔会長の不倫相手の女性は米国籍を持つ40代の女性で、2008年に別の男性と離婚している。SKグループ側もこれらの点については認めているという。
崔会長は過去に、粉飾会計(2003年)や横領(13年)の容疑で起訴され、それぞれ懲役3年と4年の判決を受けたが、特赦されている。
SKグループは、石油精製業や通信事業を主力とする財閥で、韓国最大の携帯電話会社「SKテレコム」などを傘下に置く。米ブルームバーグが今月発表した世界の富豪リストによると、崔会長は世界367位、韓国5位の富豪で、資産総額は42億ドル(約5050億円)となっている。