創造博物館の創立者ケン・ハム氏が24日、グーグルがアウストラロピテクスの「ルーシー」をかたどったロゴをトップページに置いたことについて、彼が呼ぶところの「自然主義という無神論の宗教」を喧伝していると非難した。
Doodle(ドゥードゥル)とも呼ばれるグーグルのロゴは、科学者たちが人間の祖先と考えているアウストラロピテクスの化石「ルーシー」のイラストをかたどっている。
ハム氏は応答として、「グーグルのロゴは、私たちの文化が向かっている先を強調しています。進化論的な祖先とされているものが、よく記念されるようになっています。しかし、それは自然主義という宗教の大きな教義でしかないものです」と、「アンサーズ・イン・ジェネシス」のブログにつづった。
「グーグルは科学を喧伝しているのではありません。自然主義という無神論の宗教のかぎとなる考え方である、過去の解釈を喧伝しているのです。しかし私たちの文化が聖書の権威から遠く遠く離れていくにつれ、私たちは、このような進化論的な過去といわれるものを祝うことしかできなくなり、教会の中をも侵しているのです」
デイリー・メール紙のウェブサイトは、ルーシーの化石は1974年にエチオピアで発見されたと指摘した。ルーシーの骨格のうち約40%が発見され、中でも重要な発見から24日で41年が経つ。
しかしハム氏は、ルーシーが人間の祖先ではないと論じた。
「彼女は、絶滅した類人猿の種の一つにすぎません。類人猿のようなものから人間のようなものに移行する存在だと提示するものは、彼女にはないのです。進化論的な観点からの化石の解釈にすぎません」と創造論者のハム氏は述べた。
ハム氏は、ルーシーが人間のように直立で歩いているグーグルの描写を取り上げ、この化石の人は、そのようには歩けなかったと論じた。
「それは、ルーシーの脚と臀部(でんぶ)の骨の再構成や、足跡の化石をもとにした解釈です。足跡の化石は明らかに人間の足跡で、ルーシーが発掘された地から遠く離れたタンザニアで発見されました。このような足跡は、人間が作ったと考えるには早すぎると進化論者は考えたため、ルーシーのような生物がこの足跡を作ったと確信しました。しかしルーシー(と後に見つかった同種)は類人猿の臀部、類人猿の肩、類人猿の手首、類人猿の指、類人猿のつま先を持っていました。彼らはこのような足跡を作らなかったのです」とハム氏。
アワッシュ川流域のハダール村付近でルーシーの化石を発見した研究者、ドナルド・C・ジョハンソン氏は、ルーシーが現に直立で歩けたと主張した。
「彼女は、直立歩行と二本足歩行が、人類として通常みなされている種に起こった、道具作りのような他の全ての変化を先導したと決定的に示しました。彼女は私たちに、より古い祖先がどのようであるか示したのです」
研究者たちは、ルーシーの外反の膝が、彼女が直立歩行できたことを示していると信じている。
「彼女の大腿骨は、小さい大腿骨頭とその隣にある大転子が短く人間のようになっているという、先祖代々の特徴の混在を示しています。彼女がチンパンジーと人間の間にあることを暗示する他の箇所は、その腕です」とデイリー・メール紙のウェブサイトの記事にはある。
「彼女の上腕骨の長さは大腿骨の84%で、これは人間の71・8%、またチンパンジーの97・8%という数字の中間にあります。骨格からは、ルーシーに腰のくびれがあったことが分かります。これは彼女が直立歩行していたことを暗示しています」