【CJC=東京】バチカン(ローマ教皇庁)で開催中の家庭をテーマとした世界代表司教会議・第14回通常総会(シノドス)は14日と15日、全体会議が行われた。
バチカン放送(日本語電子版)によると、全体会議では、シノドスの「討議要綱」第3部「今日の家庭の使命」をめぐり発表が続いた。
発表の議題に挙げられたテーマは、多岐にわたるものとなった。たとえば、「養子」について、子どもを養子に迎えることは愛の行為であり、生みの親でなくとも「親」としての本質を損ねることなく、むしろ家族を受容と無償性の大切さに目覚めさせると指摘された。
また、子どものいない夫婦についても、司牧的配慮の必要性が述べられた。特に代理出産に対し、倫理的な問題が指摘されるとともに、子どもは神の贈り物であり、子どもを持つことを無理やり成し遂げるべき目標のように考えることがないようにと強調された。
異なる宗教間の結婚もテーマとなった。特にアジアやアフリカにおいてキリスト教徒とイスラム教徒の結婚が見られるが、カトリック信者の配偶者がイスラム教に改宗させられるケースが多く、信者の信仰生活をいかに守るかが課題として示された。
一方で、カトリック信者と他のキリスト教教会の信者の結婚の場合、日常生活を通してエキュメニカルの歩みに有効な多くの視点が得られ、これをより価値付けることが重要との意見もあった。
離婚・再婚した信者の聖体拝領の問題に対しても、さまざまな角度から意見が寄せられ、教会の教義に忠実に留まりながら、どのように神の憐れみを示す司牧を行うことができるかが焦点となった。