【CJC=東京】教皇フランシスコは1日、今年12月から始まる「いつくしみの特別聖年」に合わせ、「妊娠中絶の罪」を赦(ゆる)す権限を世界中の司祭に与えると発表した。
教皇は、「悔い改めた人に対する神の赦しを否定することはできない」と述べた。中絶を決意したことで苦しみ、傷ついた多くの女性たちと会ってきたとして、「中絶するしかなかった女性たち」に同情を寄せ、「その決断に至らせた圧力についても十分認識している」と指摘した。
バチカン(ローマ教皇庁)は発表について「教会の寛容の幅を広げる」措置と説明している。ただ教会の教え自体が変わるわけではなく、教皇の方針が適用されるのは今年12月8日から来年11月20日までの「いつくしみの特別聖年」の間に限られる。