約1500年前の教会の遺跡が、エルサレムとテルアビブを結ぶイスラエルの主要道路の拡張工事中に、作業員によって発見された。教会跡からはビザンツ帝国時代の多くの遺物が出てきた。
先月発見された教会跡からは、四葉のクローバーの形をした洗礼盤も見つかった。イスラエル古代遺跡管理局によると、礼拝所の壁がフラスコ壁画によって装飾されたことを示す、赤く塗られたしっくいの破片も発見されたという。
この何世紀も前の礼拝所は、ローマ帝国時代から使用されている道沿いに建てられた、ビザンツ帝国時代の休憩所とみられる所で発見された。
古代遺跡管理局から派遣され、発掘作業の指揮をしているアネット・ナガー氏は、「ローマ帝国時代には既に作られていたとみられるこの道に沿って、大昔にこの道を使って旅をしていた旅行者用の道の駅や居留地が以前から発見されています」と語った。
滞在者用の宿所として使われた部屋は教会の隣にある。礼拝所は白いモザイクの床で、21フィート(約6・4メートル)×11フィート(約3・3メートル)の小さなチャペルがある。
水源である「アイン・ナカア」と呼ばれる泉に近いこの遺跡からは、オイルランプや特別なガラスの器、マーブル模様の破片など、さまざまな遺物が発見された。専門家によると、これらの遺物は、この遺跡で活発に活動が行われていたことを示すという。
「この道の駅と教会はビザンツ帝国時代に、エルサレムと沿岸の平野を結ぶ古代の道に沿って建てられていました」とナガー氏。「道自体は現代まで使われ続けていますが、この道の駅は、ビザンツ帝国時代の終わりには使われなくなりました」と言う。
古代遺跡管理局でユダ地域を担当する考古学者のパブロ・ベッザー氏は、この発見は正式に記録され、研究が行われるだろうと語った。ベッザー氏はまた、この道の駅と教会の遺構は、将来にわたって保存されるだろうと述べた。