【CJC=東京】教皇フランシスコは4日、バチカン(ローマ教皇庁)のサンピエトロ広場で開いた祈りの集いで、新たに20人の枢機卿を任命すると発表した。バチカンと外交関係のないベトナム、ミャンマーを含め東南アジアから3人を選んでいる。教皇のアジア重視姿勢を反映し、バチカンの「脱欧州」化を加速する人選。叙任式は2月14日に行われる。
教皇フランシスコが枢機卿を任命するのは、2013年3月の就任以来2回目。今回任命する20人のうち、教皇選挙会議(コンクラーベ)に参加できる80歳未満は15人。15人の出身国の内訳はアジア・オセアニア5人(ニュージーランド、ベトナム、ミャンマー、タイ、トンガ)、欧州5人(フランス、ポルトガル、イタリア2人、スペイン)、中南米3人(メキシコ、ウルグアイ、パナマ)、アフリカ2人(エチオピア、カボベルデ)。
バチカン報道担当は15人の人選について声明で、「過去に枢機卿のいなかった国々(カボベルデ、トンガ、ミャンマー)を含め、14カ国に及ぶ」と地理的な広がりを強調した。
フランシスコ教皇が選出された際、コンクラーベに参加した枢機卿115人のうち過半数の60人が欧州出身だった。今回の任命により、新体制では125人中、欧州は57人と半数を割り込み、中南米(18人)、北米(18人)、アジア・オセアニア(17人)、アフリカ(15人)の構成となった。