牧師であり元衆議院議員の土肥隆一氏が、今年春に「旭日重光章」を叙勲したことを受けて28日、「土肥隆一先生をご慰労し叙勲をお祝いする集い」が、東京・新宿のイベントホールで開催された。
牧師歴67年の土肥氏は、同時に国会議員として23年活動し、衆議院外務委員長、衆議院災害対策・石炭対策各特別委員長、裁判官弾劾裁判所裁判長などを務めてきた。今回、旭日重光章は、土肥氏の議案審議功労に対して授与された。
集いの発起人には、インターナショナルVIPクラブ代表の市村和夫氏、いのちのことば社伝道グループ会長の多胡元喜氏、明治学院大学前理事長の若林之矩氏ら12人が名を連ねた。集いではこれらの発起人を代表して、横須賀基督教社会館館長の阿部志郎氏、民主党常任幹事会議長の大畠章宏氏、東京基督教大学理事長の広瀬薫氏、前青山学院院長の山北宣久氏が祝辞を述べた。
山北氏は、土肥氏と東京神学大学時代の同級生。学生時代の土肥氏を、眼光は鋭かったが、いつも笑顔が絶えないクリスチャン・ジェントルマンだったと表現。卒業後は、牧師として地の塩となり、国会議員として世の光となって戦い抜いてきた土肥氏の労をねぎらい、「ミスター・サンシャインと呼ばせていただきたい」と会場を沸かせた。「キリストの復活の恵みによって、この地を肥沃にする働きをされてきた土肥先生に、『ご苦労様でした』とは言いません。生涯『ご苦労様です』という歩みをなされてください」と、激励の言葉を掛けた。
ソウル生まれの土肥氏は、日韓両国の関係を政治的・外交的な手段によるだけでなく、キリストの愛によって友好なものにしようと、15年前、日韓キリスト教議員連盟を創設した。この日、韓国から同連盟のキム・ヨンジン氏、イ・クム氏が来日し、「祝賀の杯」を土肥氏に贈った。
大和カルバリーチャペルの大川従道牧師が「ハレルヤ!」の掛け声で乾杯の音頭を取り、韓国料理を味わいながら、賛美を聞き、交わりの時を持った。
土肥氏は、自らをよく知っている同郷の友人や元秘書などに、「好きなことを話していいよ」とマイクを向けた。プライベートなエピソードが数々飛び出し、元国会議員としてだけではなく、一人のクリスチャンとしての土肥氏を知ることができる非常に和やかな集いとなった。
土肥氏は最後に、「これから何をするのかと言いますと、牧師がいない小さな教会の牧師になりたいと思います。数カ月ごとに教会を巡って、励まし、一緒に立ち上がろうという働きをしていきたいと思います」と、キリスト教会のために一生をささげる決意を新たにするあいさつをした。
60人ほどの参加者が、共に手をとり輪になって「いつくしみ深き」を賛美し、ウェスレアン・ホーリネス教団淀橋教会の峯野龍弘牧師の祈りをもって、土肥氏のこれからの歩みを主によって祝福した。