先週、福井県済生会病院において「浅井三姉妹記念 がん哲学外来」が開催された。筆者はそれに先だって、講演「がん哲学外来〜謙遜と奥ゆかしさ〜」の機会も与えられた。入院患者を含め、多数の参加者があり、会場は一杯の盛況であった。病院総長をはじめ、スタッフの皆様の熱意と愛情を肌で感じた。早速、「レクチャー、がん哲学外来と、お忙しい中、昨日はありがとうございました。患者さん、スタッフも大喜びでした。さらなる目標もご提示していただき、やる気が倍増しました」との温かい励ましのメールを頂いた。まさに、「真の医療維新=患者の必要のすべてに答える」の歴史的スタートでもある。
日本テレビ「NNNドキュメント:がん哲学外来〜それは言葉の処方箋〜」(2014年10月5日)に続いて、先週はNHK「おはよう日本 関東甲信越」のレポート「患者が生きる意味考える“がん哲学”」で、埼玉のがん哲学外来・カフェの紹介が放映されたようである(2014年10月21日)。多数の反響を届いているとのこと。筆者にも、再放送と全国版の続編の要望が寄せられている。驚きである。週末の午後「がん哲学外来 大宮メディカルカフェ」で、「がん哲学外来の秘訣〜誠実本位〜」と題して講演の機会が与えられた。NHKの記者も参加されていた。
週末、早稲田大学オープンカレッジ(中野校)で、患者、一般市民の方を対象に、公開講座「がんと生きる哲学〜医師との対話を通して『がん』生きる方法を考える〜」の機会が与えられた。大阪からの聴講もあり、充実した時であった。
「自分の置かれた如何なる境遇」にかかわらず、「歯をくいしばって、人を褒める」ことの大切さと、「人生のversion upの邂逅」の深い学びの時でもある。
この度、新刊『いい覚悟で生きる: がん哲学外来から広がる言葉の処方箋』(小学館)が発売される。アマゾンでも購入可能とのことである。本の末尾には、がん哲学外来のチーム医療を支える偉人たちとして、新渡戸稲造、内村鑑三、南原繁、矢内原忠雄、吉田富三が紹介されている。若き日の筆者と先人との出会い、また、我が故郷「鵜鷺」(島根県出雲市大社町)、最後の章には、今は亡き父の思い出についても触れた。涙なくして語れない。
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