Skip to main content
2026年6月24日22時50分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム
武士道とキリスト教

武士道とキリスト教 「正論」より「配慮」—がん哲学に学ぶ— 樋野興夫

2014年8月23日22時05分 コラムニスト : 樋野興夫
  • ツイート
印刷
関連タグ:樋野興夫新渡戸稲造武士道がん哲学

医療・福祉を専攻する学生の選択授業「死生学概論」で「新渡戸稲造の武士道を読む」という講義を行った。私は新渡戸稲造の武士道に「勇敢なる独創力、急速な決心と決死的なる着手の習慣、実行と忍苦との偉大な能力」の実践を見る。また、「小さな子をいじめず、大きな子に背を向けなかった者、という名を後に残したい」とは、まさに教育者に大切な「心構え」である。「弱い者いじめをしない」とは、医療・福祉に従事する者の原点でもあろう。

一方、病理解剖に従事した者にとっては「人はみな草のようで、その栄えは、みな草の花のようだ。草はしおれ、花は散る」は厳しい現実である。「生命」のむなしさを痛感するのは私のみであろうか?これも、死を起点とする病理学者の宿命であろう。故に、「いのち」のまことの意義の探求が始まる。「愚かな者よ、今夜、お前の命は取り上げられる。お前が用意した物は、いったいだれのものになるのか」とは、時代を超えて変わらぬ命題である。われわれ人間は、「有限性」VS「無限性」、「閉鎖性」VS「開放性」を考えることなしに、本当の「自分」の存在意義を深く実感することは不可能な生物ではなかろうか?

人が自宅で死を迎えること(自宅死)は、最近では少なくなり、多くは病院で死ぬ(病院死)。特に、私の専門である「がん死」の場合は、ほとんどが「病院死」と言っても過言ではない。「死生学」とは、まさにわれわれに「心を引き締め」ることを要求する。「死と生」という両極の存在は、われわれを静思へと導き、「謙虚と奥ゆかしさ」を身につけさせてくれるのである。「現代教養」としての「死生学」の学びの重要さを痛感する今日この頃である。

いろいろな分野で「現代的教育ニーズ取り組み支援プログラム」の重要性が国のレベルでも盛んに議論されている。「仁」に基づいた医療人教育が見直されている。

「仁」で思い出すのは、新渡戸稲造の名著『武士道』の第5章「仁・惻隠の心」である。『武士道』の原著は英文である。医学生が、英文であれ、日本語訳であれ、『武士道』を資料に用いてPBL(課題探求型教育)を「現代教養」の試みとして行うことは面白いのではないかと感じた。「賢明な寛容」を必要とする「真の国際人」の育成にもつながるであろう。

「最も剛毅なる者は最も柔和なる者であり、愛ある者は勇敢なる者である」とは、「高き自由の精神」を持って医療に従事する者への普遍的な真理であろう。「他人の苦痛に対する思いやり」は、医学、医療の根本である。昔の命題は今日の命題であり、また、将来の命題でもある。

熊谷直実と平敦盛の物語(一谷の戦、1184年)は、私が育った小さな村の「お寺」で、子どものころ、よく聞かせられたものである。『南総里見八犬伝』で知られる滝沢馬琴(1767~1848)の「敵の傷者に医療を加える物語」も、現代の国際医療のあり方を示す。

「他人の感情を尊敬することから生ずる謙譲・慇懃(いんぎん)の心は礼の根本をなす」。これこそ、多様化し、グローバル化した世界の「現代教養」にふさわしいものであろう。「多様性の統一」である。

◇

樋野興夫

樋野興夫

(ひの・おきお)

1954年、島根県生まれ。順天堂大学名誉教授、順天堂大学医学部病理・腫瘍学客員教授、医学博士。新渡戸稲造記念センター長、一般社団法人がん哲学外来理事長。対話を通じて不安を抱えた患者を支援しようと、2008年に日本で初めて「がん哲学外来」を開設。講演活動は大きな反響を呼び、現在では「がん哲学外来&メディカルカフェ」を全国で展開している。著書に『がん哲学外来へようこそ』(新潮社)、『がん哲学』(EDITEX)、『われ21世紀の新渡戸とならん』(イーグレープ)ほか多数。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:樋野興夫新渡戸稲造武士道がん哲学
  • ツイート

関連記事

  • 新宿・百人町に「がん哲学外来 メディカル・カフェ」がオープン 樋野興夫氏が開所セミナー

  • 「がん哲学」—人は最後に「死ぬ」という大切な仕事が残っている

  • 今、新渡戸稲造を振り返る―行き詰まりの日本社会への処方箋

  • 細胞も人も、使命があってこそ生きる

  • 臨床心理士のがん体験 藤掛明氏が講演「自分らしくなさそうな自分も、自分を豊かにするチャンス」

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却

  • 日本キリスト教海外医療協力会、新会長に柳澤理子氏 椙山女学園大学教授

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • ワールドミッションレポート(6月23日):東アフリカ 迫害国家への「逆流」─帰国者とアフリカ人宣教師③

  • 「重要な希望のしるし」 世界教会協議会のピレイ総幹事、米イラン覚書を歓迎

  • ワールドミッションレポート(6月19日):インドのムンダス族のために祈ろう

  • ワールドミッションレポート(6月24日):メキシコ カルテルと伝統の狭間で─暴力に耐えるキリストの弟子たち

  • 日ごとのパンを求めて―ジョージ・ミュラーの生涯(6)フランケの「孤児の家」

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 旧統一協会の解散命令が確定、最高裁「必要でやむを得ない」 特別抗告を棄却

  • 聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(11)パン種の譬えで示す神の国 白畑司

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • 救世軍清瀬病院が来年3月末で閉院、診療は今年11月下旬めどに終了

  • 両足に6本の指持って生まれた少年、キリスト教慈善団体の医療支援受け走れるように

  • トランプ氏のイラン戦争と移民政策、福音派で評価二分 否定的回答が半数超える

  • 「世界難民の日」 ワールド・ビジョンが8カ国で調査 子ども守る「自立」の重要性訴え

  • 中国当局、秋雨聖約教会の礼拝を摘発 信徒33人を拘束

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

  • 神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 「ありがとう」か「あたりまえ」か 佐々木満男

編集部のおすすめ

  • 「今、求められているのは、慰めと癒やし」 能登被災者支援でゴスペルコンサート

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 四国の教会が教団教派超え一致 「愛と希望の祭典・四国」閉幕、延べ3千人以上が参加

  • 「あなたの人生は、必ずよみがえる」 第63回首都圏イースターのつどい

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.