韓国の牧師では最高齢であった方之日(バン・ジイル)牧師が、10日午前0時20分ごろ亡くなった。103歳だった。遺体が安置されたソウル・新村(シンチョン)のセブランス病院には同日、韓国キリスト教界の多くの指導者らが弔問に訪れた。
方牧師は1911年、北朝鮮北西部の平安北道(ピョンアンプクト)で、牧師の息子として生まれた。当時平壌にあった崇実(スンシル)学校、長老会神学校で学び、平壌大リバイバルの中心的存在であった章台硯(チャンデヒョン)教会で1931年から伝道師として働き、1937年4月に牧師按手を受けた。その後、父が伝道活動を行っていた中国山東省に派遣され、21年間、中国の地で宣教を続けた。
1957年に帰国した後は、ソウルの永登浦(ヨンドゥンポ)教会を20年間にわたり牧会。大韓イエス教長老会(統合)の総会長も務め、引退後も牧会者向けのセミナーや執筆活動、国内外の集会でメッセージを取り次ぐなど精力的に活動した。昨年釜山で行われた世界教会協議会(WCC)の第10回総会でもメッセージを伝えている。
永登浦教会の関係者によると、方牧師は亡くなる前日の9日も、知人と昼食を共にするなど、普段と変わらない様子だったという。しかし、同日午後に体に異変を感じて入院。日が変わった10日未明に亡くなった。
方牧師の出棺礼拝は、14日午前9時からソウルの鍾路(チョンノ)韓国教会百周年記念館で行われる予定。