神戸市の市立名倉小学校1年、生田美玲(いくたみれい)さん(6)の遺体を遺棄した容疑で逮捕された君野康弘容疑者(47)が、逮捕直前の21日、神戸市兵庫区内の教会の礼拝に出席していたと、神戸新聞と毎日新聞が関係者らの話として伝えた。
神戸新聞によると、君野容疑者は「アキオ」と名乗り、知人に連れられて教会の礼拝に出席。「罪には必ず裁きがある。悔い改めなければならない」との礼拝メッセージに、立ち去ろうか迷うようなそぶりを見せたという。また毎日新聞によると、礼拝後の食事会では、手の震えている君野容疑者を見て牧師が「アルコールを多く飲むんですか」と聞くと、目も合わさず「はい」とだけ答えた。食事にもほとんど手を付けなかったという。牧師は「何か不安を抱えているようだったが、最後まで心を開いてくれなかった」と、同紙に話した。
女児は11日、下校後に一人で外出し、午後5時半ごろの目撃情報を最後に行方が分からなくなった。この間、近くのコンビニエンスストア周辺の防犯カメラに、女児の姿とその後を歩く君野容疑者とみられる男が記録されていた。女児の遺体は23日、自宅に近い草むらで、複数のポリ袋の中から見つかった。
死体遺棄容疑で24日に君野容疑者が逮捕され、25日から4日間、君野容疑者宅で家宅捜索と現場検証が行なわれた。29日には、君野容疑者宅から微量の被害女児の血液が検出されたと発表され、検出された血液をDNA鑑定したところ、女児のものと判明したという。また、君野容疑者宅では、女児が行方不明になった際に持っていたとみられるリュックサックがたんすの引き出しから見つかっている。