8月3日に発生したマグニチュード6.5の地震による甚大な被害を受けた中国雲南省昭通市魯甸(ルーディエン)県八宝村で緊急支援活動を行ってきたグッドネーバーズ・ジャパンが今月、現地での支援活動を終了した。公式サイトで26日、明らかにした。
グッドネーバーズ・ジャパンは「活動終了のご報告」で、「短期間の募金にもかかわらず35万6162円のご寄付をいただき、被災者の方々に必要とされている物資を迅速に提供することができました」と支援者に感謝を伝えた。
「地震の脅威や、震災により『当たり前の生活』を奪われる辛さを、日本に住む私たちはよく知っています。グッドネーバーズ・ジャパンは今後も、東日本大震災や海外で発生したさまざまな災害において緊急支援を実施してきた経験を活かし、少しでも被災した人々の力になれるよう活動していきたい」と述べた。
8月15日には、事務局長とスタッフ1人を現地に派遣。被害状況の調査や物資の調達、荷造り作業を現地の団体と協力して進めていった。25日、八宝村の避難所で生活している330世帯に寝具一式を4セットずつ配布。28日には330世帯に食糧と衛生用品を配布した。
現地で活動したスタッフは、「八宝村は、地震で発生した土砂崩れで壊滅的な被害を負い、人々のほとんどは地震で家も何もかも失いました。地震当日の夜、ある人はがれきの中から唯一薄い毛布一枚をひっぱりだし、90歳になるお母さんを包んで一夜を明かしたそうです。被災した人々はテントで作られた避難所に集まり、支援物資を使って近所の人たちとご飯を作って食べていました」と震災直後の様子を振り返った。
「グッドネーバーズの配布物資には、必要な衛生用品(バケツや石鹸・洗剤等)がまんべんなく入っていると喜ばれ、質の良い毛布は『暖かそうで寒い冬に必要になる』と、特に人気でした。受益者の方からは、配布したすべての物資について、『全部必要なものだ、ありがとう』との言葉をいただきました」と報告した。
グッドネーバーズ・ジャパンによると、今回の地震による死者は589人、負傷者は約2400人に上った。家屋への被害も大きく、8万棟が全壊、58万4000棟が半壊及び損壊。約23万人が避難生活を余儀なくされた。