【CJC=東京】中国当局が邪教と見なす集団「全能神」の一斉取り締まりを各地で強化している。
今年5月末に強引な布教活動で一般市民が殺害される事件が発生したことを受けた措置と見られる。公安当局は6~7月で、「全能神」が関与した非合法な布教活動など500件以上を摘発、教団関係者約1000人の身柄を拘束した。逮捕者のなかには「全能神」のリーダーや幹部も含まれているという。北京青年報8月20日付が伝えた。
キリスト教から分派したとされる「全能神」は1970年代に中国本土に入ったとされる。「東方閃電」「実際神」とも呼ばれ、河南省から全国に広がった。キリストが生まれ変わった女性が中国に光臨し、人類に審判を下すと布教。「今の中国は、大きな赤い龍(共産党)に支配されている」として、「神が率いる下で共産党を絶滅させる決戦を挑み、全能神が治める国家を打ち立てよう」と呼びかけているという。