ペンテコステは聖霊が降った(くだった)日ですが、では、旧約時代には聖霊がなかったのかというと、聖霊の働きがあったことは、皆さんご存知ですね。しかし、新約の時の聖霊の働きと、旧約の時の働きは違います。旧約の時の一カ所を見てみましょう。
「『主の霊があなたの上に激しく下ると、あなたも彼らといっしょに預言して、あなたは新しい人に変えられます。このしるしがあなたに起こったら、手当たりしだいに何でもしなさい。神があなたとともにおられるからです。あなたは私より先にギルガルに下りなさい。私も全焼のいけにえと和解のいけにえとをささげるために、あなたのところへ下って行きます。あなたは私が着くまで七日間、そこで待たなければなりません。私がなすべきことを教えます。』サウルがサムエルをあとにして去って行ったとき、神はサウルの心を変えて新しくされた。こうして、これらすべてのしるしは、その日に起こった」(1サムエル10:6~9)
サウルという、後に王となっていく人に聖霊が激しく降った。そうしたら、新しい人に変えられていった。そして、9節にあるようにサウルの心を変えて、新しくした。そのようなことを体験したサウルでしたが、旧約においては彼の中にはその霊は留まらなかった。
「主の霊はサウルを離れ、主からの、わざわいの霊が彼をおびえさせた」(1サムエル16:14)
素晴らしい、彼を新しい人に変えた霊がこのサウルから去っていった。これが旧約聖書にある聖霊の働きです。サムソンも聖霊の働きがありましたが、髪を切ったとき、その霊が去っていったのです。(士師記16)旧約の場合はそのように去っていくのです。
しかし、新約の場合は去っていかない。聖霊、神もなかなか分からないのですが、私たちクリスチャンは、ある働きによって、神が分かったのです。
私は教会に行っていましたが、神が分からなかったので、高校生の時に行かなくなりました。23歳の時、神が分かりました。それは一生懸命聖書を読んだから分かったのではなく、自分で悟ったのでもなく、神が分かったのは神の霊によってです。
未信者の方がなかなか神が分からないと言いますね。それは、神は、神の霊でしか分かることができないからです。神を伝えたい、知ってほしいと思うのですが、ある働きがないと神が分からない。
神は見えませんから、いつも言いますように、頭のいい人がなかなか神を見つけることができないのは、見える世界で神を探すからです。見える世界には神はいません。なぜなら、神は見えないからです。この見えない方を、見てもいないのに私たちは信じられます。それは、聖霊の働きがあったからです。
今、私たちはこの聖霊について見ていきたいと思います。(続く)
■ 聖霊との交わりとは:(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)
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徐起源(そう・きうぉん)
ERM聖書学校校長。恵那クリスチャンセンター(岐阜県恵那市)牧師。恵那レーマミニストリー代表、愛知県一宮市の超教派聖会「ワールド・リバイバル・カンファレンス」の理事・講師を務めるなど、その活動は多岐にわたる。同校本部の岐阜県恵那市に加え、京都、岡崎(愛知)、沖縄、立川(東京)など全国数カ所で聖書学校、聖会をおよそ月1回のペースで行っている。インターネット聖書学校、通信聖書学校等も現在開講中。※画像は恵那レーマミニストリーのロゴ。
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