日本の広島と長崎に原爆が投下されたのは70年近く前の1945年8月6日と9日。これらの悲劇は記憶されるべきであり、再び起きてはならないと、世界教会協議会(WCC)のイザベル・アパウォ・フィリ副総幹事兼総幹事代行は述べた。
「これらの凄惨な攻撃による被害を受けた何十万人もの方々と、その中で生き残り高齢化しつつも今日なおも『決して再び』と叫んでいる方々に、私たちは自らの思いと祈りを馳(は)せています」と、フィリ副総幹事は8月5日付で発表された声明で述べた。
また、「私たちはまた、第二次世界大戦に続いて行われた数多くの核実験によって生活や土地を破壊された方々――太平洋・中央アジア・米国西部やその他のところで――のためにも祈ります」と述べた。
今年7月の会合で、WCC中央委員会の150人の代表者たちは、「核兵器は真の平和と調和できない」のであり、除去しなければならないと宣言。原子のエネルギーを使っていのちを脅かすものを創ることは「神の被造物の悪用」であると指摘した(関連記事:WCC中央委員会、「核のない世界に向けた声明」を発表)。
WCCは加盟教会に対し、自国の安全保障のために核兵器に依存している世界中の指導者たちが広島と長崎の教訓を憶えて学び、自国の核軍備を除去するよう祈ることを呼び掛けている。
世界中の諸国の大半は大量破壊兵器を拒絶しており、WCCとその加盟教会及び協力団体は「核兵器が人類と環境に対して及ぼすものを理由に、これらの兵器を除去するための断固たる行動」のためにその多数派に期待していると、フィリ副総幹事は声明文で述べた。
以下は本紙によるその声明文の非公式訳である。
広島・長崎原爆投下69周年に関するWCC声明
2014年8月5日
8月6日と9日は、1945年の広島と長崎の原爆投下という、決して再び起きてはならない悲劇を憶える日です。これらの凄惨な攻撃による被害を受けた何十万人もの方々と、その中で生き残り高齢化しつつも今日なおも『決して再び』と叫んでいる方々に、私たちは自らの思いと祈りを馳(は)せています。私たちはまた、第二次世界大戦に続いて行われた数多くの核実験によって生活や土地を破壊された方々――太平洋・中央アジア・米国西部やその他のところで――のためにも祈ります。
私たちは、今もなお核兵器で大量に武装した世界にあって、第二次世界大戦から69年を経て、そして冷戦から23年を経て、神が全ての人々を核の危険から解放してくださるよう祈ります。
核兵器は真の平和と調和できないのであり、除去しなければならないと、世界教会協議会の中央委員会は先月に宣言しました。創造主である神は原子や分子からいのちを生み出し、被造世界の全てを驚嘆・称賛・そして賛美に値するものとしてくださると、加盟教会の代表者たちは述べました。
クリスチャンは、核兵器に対するあらゆる支持を捨て去ることによって、また他の諸民族の大量破壊が自分たちを保護する正当な形となりうるということの受容を拒否することによって、証しをしなくてはならないと、その声明文は述べています。
今日私たちは、核兵器に依存している北米やヨーロッパ及びアジア諸国の指導者たちが、広島と長崎の教訓に注意を傾けて自国の核軍備を放棄するよう祈ります。
私たちは、大多数の政府が今日、核兵器が人類と環境に対して及ぼすものを理由に、これらの兵器を除去するための断固たる行動を新たに呼び掛けていることに感謝いたします。神が彼らに勇気をお与えになって祝福してくださり、彼らの決意を強めてくださいますように。
2014年8月5日
副総幹事(奉仕と公の証し担当)
総幹事代行
イザベル・アパウォ・フィリ