日本基督教団と在日大韓基督教会(KCCJ)は共同で「2014年平和メッセージ」を発表した。日本基督教団が1日、同公式サイトで公表した。
メッセージでは、先月に閣議決定された集団的自衛権の行使容認や、安倍晋三首相をはじめとする閣僚・国会議員の靖国神社参拝、また今年になって行なわれた「河野談話」の検証、さらにここ数年高まりを見せているヘイトスピートなどを取り上げた。
これらを列挙した上で、両教団は、「アジア・太平洋戦争の責任に対する罪責告白を神の前に想起し、かつての誤った道としての戦争がもたらした測り知れない犠牲と悲劇を深く心に刻み、平和の主イエス・キリストによる和解と平和を祈り願いつつ、以下の通り表明します」として、下記の5項目を掲げた。
- わたしたちは、人々の心に「敵」への恐怖心と憎悪を煽って、軍事大国としての国のかたちと誇りを発揚させようとする安倍晋三首相をはじめとする為政者たちの路線に対し、信仰と良心に従って断固として否を唱えます。
- わたしたちは、集団的自衛権の行使についての閣議決定の即時撤回と、現行平和憲法の維持、そして北東アジア諸国との平和的な対話を強く望みます。
- わたしたちは、「従軍慰安婦」問題に関する日本政府の責任回避的な姿勢に抗議し、1日も早く被害者女性たちに日本政府による真実な謝罪と公的な補償がなされることを求めます。
- わたしたちは、2つの敵対するものを十字架のもとに和解へと導かれる平和の主イエス・キリストに従う信仰的立場から、繰り返されるヘイトスピーチに対して断固抵抗するとともに、日本政府にそのような暴力を防ぐための早急な公的な対策を強く求めます。
- わたしたちは、周辺諸国を挑発してやまない今日の政府閣僚による靖国神社参拝に強く抗議します。
メッセージは、日本基督教団の石橋秀雄議長と、在日大韓基督教会の趙重來総会長による連名で出された。