北朝鮮が、スパイ容疑などで韓国人宣教師キム・ジョンウク氏(50代)を昨年10月から拘束している問題で、韓国側が提案した実務協議開催を北朝鮮が拒否した。時事通信が12日、韓国統一部(省)の話として伝えた。
同通信によると、統一部は10日、韓国と北朝鮮の軍事境界線上にある板門店での実務協議の開催を提案していたが、北朝鮮は12日、「法に基づき処理されたのであって、あれこれ言うな」と拒否したという。
キム氏は今年2月、平壌で記者会見を開き、韓国の情報機関から現金をもらい、金正恩政権を崩壊させることを目的に北朝鮮に地下教会を作ろうとしたなどと話し、謝罪していた。一方、韓国側はキム氏にスパイ行為をさせていたことを否定している。
北朝鮮は、拘束した外国人を釈放する場合、事前に公式謝罪をさせるケースが多かったことから、キム氏についても釈放される見方があったが、先月30日、北朝鮮の最高裁判所は、キム氏に対して無期懲役に相当する無期労働教化刑を言い渡している。