バチカンでは27日、ローマ・カトリック教会の福者ヨハネ23世教皇と福者ヨハネ・パウロ2世教皇の列聖式が行われる。
列聖式は英文ウェブサイトで現地時間の8時から11時30分まで、日本時間の15時から18時30分まで生中継されるが、日本語での解説などはない。
バチカンラジオが25日付で伝えたところによると、ヨハネ23世の故郷の町であるイタリア北部の都市ベルガモの地元紙に宛てた書簡で、現ローマ教皇フランシスは、ヨハネ23世の神聖さを「(ローマ・カトリック)教会にとって大きな賜物」と表現したという。
また、教皇フランシスコは、24日夜にポーランドのテレビやラジオで放送されたメッセージの中で、前任者の列聖を宣言するよう招かれたことについて嬉しい気持ちを表し、ヨハネ・パウロ2世という賜物について、ポーランドの国民と同国のカトリック教会に感謝したという。
教皇フランシスコは、昨年9月30日、バチカン宮殿で行われた三時課の集いにおいて、定例枢機卿会議を開催し、ヨハネ23世とヨハネ・パウロ2世の列聖式を2014年4月27日、復活節第2主日(神のいつくしみの主日)にとり行うとの教令が認可され、列聖されることが決定したとバチカンラジオなどが報じていた。
ヨハネ23世(アンジェロ・ジュゼッペ・ロンカッリ)は1881年生まれ。1958年に第261代ローマ教皇に選出され、第二バチカン公会議を召集したことでも知られる。1963年に帰天した後、2000年に当時の教皇ヨハネ・パウロ2世によって列福された。
そのヨハネ・パウロ2世(カロル・ヨゼフ・ヴォイティワ)は1920年、ポーランド出身。1978年に第264代教皇に選出された。1981年に来日し、東京と広島、長崎を訪問した。2005年に帰天してから6年後の2011年、当時の教皇ベネティクト16世はヨハネ・パウロ2世を福者に認定し、列福式が行われた。
ローマ・カトリック教会では、聖人とは、生存中にキリストの模範に忠実に従い、その教えを完全に実行した人たちを指し、列聖とは、教皇が公に聖人の列に加えると宣言することをいう。
同時に行われる2人の教皇経験者の列聖式には、数多くの人々が集まることが予想されているほか、世界各地のカトリック教会やメディアの注目を集めている。