米フォーチュン誌は20日、「世界で最も偉大な指導者50人」を発表し、1位にローマ教皇フランシスコを選んだ。2位はドイツのアンゲラ・メルケル首相、3位は米自動車会社フォード・モーターのアラン・ムラリー最高経営責任者(CEO)だった。
同誌は、教皇就任から1年が経った教皇フランシスコについて、「この短い期間に、教皇フランシスコは、新しい方向性を精力的に示し、教会を驚かせ、非カトリック教徒の人々までも惹き付けた」などと評価した。同誌はまた、バチカン宮殿内の教皇用公邸ではなく、市内のホテルを住居として生活したり、自動車もリムジンなどではなくフォード・フォーカスを使用するなど質素な生活を送っていること、昨年の洗足式で少年院に収容されていた女性のイスラム教徒の足を洗ったこと、同性愛者に対して自身が裁く立場にはないと語ったことなど、これまでの教皇にはなかった点について触れた。
また、この3月に行われた調査では、カトリック教徒の4分の1の人が貧しい人々への寄付を増やしたと回答したと紹介。これらの人々の77%が、寄付を増やした理由として教皇の影響を挙げたという。
共同通信によると、フォーチュン誌がこの種のリストを発表するのは初めて。一方、この種のランキングでは常連のバラク・オバマ米大統領は入らなかった。また、日本人は選ばれず、日本関係では日産自動車のカルロス・ゴーン社長が23位に選ばれた。
以下がフォーチュン誌「世界で最も偉大な指導者50人」のトップ20。
1位:教皇フランシスコ
2位:アンゲラ・メルケル(ドイツ首相)
3位:アラン・ムラリー(フォード・モーターCEO)
4位:ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ会長・CEO)
5位:ビル・クリントン(元米大統領)
6位:アウン・サン・スー・チー(ミャンマー民主化指導者)
7位:ジョセフ・ダンフォード(米海兵隊大将)
8位:ボノ(ロックバンド「U2」ボーカル)
9位:ダライ・ラマ(チベット仏教最高指導者)
10位:ジェフ・ベゾス(アマゾン創設者・CEO)
11位:デレク・ジーター(米ニューヨーク・ヤンキース主将)
12位:ジェフリー・カナダ(ハーレム・チルドレンズ・ゾーンCEO)
13位:クリスティーヌ・ラガルド(国際通貨基金(IMF)専務理事)
14位:ポール・ポールマン(ユニリーバCEO)
15位:マイケル・ブルームバーグ(前ニューヨーク市長)
16位:ジャック・マー(アリババ創業者・会長)
17位:マリア・クロウェイ(ハーベイマッド大学学長)
18位: ケン・シュノールト(アメリカン・エキスプレス会長兼CEO)
19位:キャシー・ジュスティ(MMRF創立者・CEO)
20位:マイク・シャシェフスキー(米デューク大学男子バスケットボール部ヘッドコーチ)
20位:グレッグ・ポポヴィッチ(米サンアントニオ・スパーズヘッドコーチ)
20位:ドーン・ステーリー(南カリフォルニア大学女子バスケットボール部ヘッドコーチ)
※20位は同列