その後、この聖体礼儀に出席した3人の若いウクライナ人女性が本紙のインタビューに英語で答えてくれた。
その内の1人であるガリーナ・ムジチンさんは、「私たちは普通に眠ることができない。普通に生活できない。友人や家族のことが心配で、普通に生活できないのです」と話した。
もう1人のウクライナ人女性であるスヴィ・テラナさんは「今日、私たちは平和のために祈りました。なぜなら、平和は私たちにとって最も大切なことだからです。平和のために朝夕ごとに祈っています」と語った。
「私たちの日常生活は大きく変わりました」とテラナさんは言う。「日本人のみなさんには私たちのことをもっと理解して欲しいです。なぜなら私たちの国はそんなに小さくないからです。私たちの国は実は日本の2倍の大きさなのです。もちろん、ロシアとくらべれば、ずっと小さいですけれど。でも、私たちが本当に望んでいるのは、この対立がその2国間の対立だとか、ロシアは強いから征服してもいいのだなどと人々が考えないで欲しいということです。それは21世紀にするべき正しいことではないのですから」
テラナさんはまた、「ウクライナはとても大きな国です。歴史的には、その一部が他の国々に帰属していました。そのために、ウクライナ西部にいる一部の人たちは、自分たちはアルメニア人であるとか、ポーランド人であるというようにおそらく思っているでしょう。でも、だからといって、もしそう思えば自分たちの地域がその国に帰属すると単純に決めることはできないのです。それはよいことではありません。なぜならこの国の全土はこの国の国民のものだからです。全国が一人一人の市民に帰属しているのです。今でさえ、私たちには私有地がないのです。私たちがもっている土地は国全体のものなのです。ですから、自分の土地だとか自分の私有地だといって、自分はロシアの一部になりたいとか、ルーマニアの一部になりたいとかいうことではないのです。否、その土地はみんなのものなのです。私たちはそれを譲り渡することはできないのです」と語った。
「世界中の国々が(ウクライナを)助けて何とかすべきです。本当にひどい状況だし、危険ですから」と、もう1人の女性でキエフ出身のトーニャ・オギノさんは話した。「ロシアのある放送局は、『ウクライナはひどい状況にある。ウクライナ政府はナチスだ。だから、我々は彼らを助けるべきだ』と言っていました」
テラナさんによると、こうした報道はロシア人に対する「洗脳」であり、ウクライナのウェブサイトで報じられていることとは正反対だという。(続く:「(4)ロシアに対する在日ウクライナ人の抗議と願い」へ)