米国のクリスチャン青年団体のなかでも最大規模を誇るティーン・マニア・ミニストリーズ(Teen Mania Ministries)は、これまで北米を中心に青年宣教の活動を拡大してきたが、15億人のティーンエイジャー(10代)に手を差し伸べようと海外への宣教活動に重点的に取り組む計画を立てている。同団体は、そのより広範囲な活動を反映するべく、団体名を「ティーン・マニア・インターナショナル」に改名し、今年末までに本部を米テキサス州ガーデンシティーから同州ダラスに移設する。
同団体は「アクアイヤ・ザ・ファイアー(炎を捕えよう)」というイベントで知られている。そこでは、何千人ものティーンエイジャーが、大衆文化の影響を拒否し、自分のクリスチャン信仰のために立ちあがる決意を表明する。ティーン・マニアは米国での活動を継続しつつ、世界中のティーンエイジャーにもキリストを信じたいと思う動機を与えることを目指している。
ティーン・マニアの団長、ロン・ルース氏は声明の中で「ここ数年間、旅行中に、世界中の教会リーダーから受ける共通の要請があります。次のような嘆願をよく聞くのです。『我々のティーンエイジャーは、あなたの国アメリカのメディアを見たり、音楽を聞いたりします。我々の文化よりも、アメリカ文化のティーンエイジャーのようです。彼らに手を差し伸べる手助けをしてくれませんか、私たちの国で青年用イベントをしてくれませんか』とお願いされるのです」と語る。
ルース氏は、「同じような依頼が郵便を通して、ミニストリー間の関係から、そして海外宣教旅行先々で入ってきます。この現象は、私たちに沢山の祈りの課題を与えてくれました。主に知恵を求めている時も、神の御国を広げようとする時も、そして世界中の若い世代に影響を与えようとする時も・・・。新しい場所に移設し、改名したのは、イエス・キリストを熱心に求めるよう若い世代に促すという、今までどおりの使命を達成するための、より精製されたミニストリーの戦略を反映させたかったからです。ダラスにいれば、様々な技術や交通手段が活用でき、他のミニストリーや専門家との創造的な取り組みにより相乗効果が得られます」と続ける。
ティーン・マニアの世界へ向けての展開と、同団体拠点の移設は、このミニストリーが開いている高校生のための1年研修プログラム「オナー・アカデミー」と、テキサス州サウス・レイクに本拠地を置くキングズ大学の新しいつながりが出来た時期とも一致している。
キングズ大学学長のスティーブ・リグル博士は「ティーン・マニアやアクアイヤ・ザ・ファイアー、グローバル探検宣教旅行、オナー・アカデミーなどに影響を受けた学生や若者たちは、膨大な数にのぼる」と指摘する。リグル博士はまた「キングズ大学がティーン・マニアに寄り添い、オナー・アカデミーを通して教育やミニストリーの訓練を受けようとする若者たちに、正式認可を受けた、優れた学位プログラムを提供できるのは、大変光栄だ」と付け加える。
ティーン・マニアは、ルース氏と妻のケイティが、6カ月間の宣教旅行から帰国した後、1985年に設立した。同夫妻は、米国のティーンエイジャーに手を差し伸べ、福音を述べ伝え世界を変えるために必要な訓練を与えると言う、神からの使命を実践し始めた。それ以来、同団体はアクアイヤ・ザ・ファイアーとオナー・アカデミー以外にも4つのプログラムを通して、何百万人もの若者にイエス・キリストを求める原動力を与えている。これらのプログラムは、「グローバル探検宣教旅行」や「クリエイティブ・メディア・センター」「極限キャンプ」「スクール・オブ・ワーシップ」などである。同団体はまた、50カ国に7万人のティーンエイジャーの宣教師を送り出している。