アメリカ合衆国長老教会(PC(USA))のリベラルな傾向に対抗し、PC(USA)から離脱する形で創設された保守派グループの加盟教会数が100を突破した。
エバンジェリカル・カブナント・オーダー・オブ・プレスビテリアン(ECO)は、創設されてからまだ2年であるが、2013年末に加盟教会数が100を超え、2014年1月に入ってさらにまた加盟教会を増やしている。ECOは、最近の信徒向けの発表において、加盟教会数100という「マイルストーン」を1つ超えたことを喜んで伝えている。
関係者によると、最近さらに4つの教会がECOに加わり、「ECOはこれら新しい加盟教会を歓迎します。我々を導いて下さる神を称え、2014年を共に成長していくのを楽しみにしています」としている。
新たに加わった教会は、オハイオ州コロンバス市のベスル長老教会、ペンシルベニア州ビーヴァー郡のブリッジウォーター長老教会、サウスカロライナ州レキシントン郡のサックス・ゴータ長老教会、そしてバージニア州ストーントン市のスプリングヒル長老教会の4つ。
新しい教会組織
2012年1月、長老派のあるグループが会合を開き、PC(USA)からの離脱を希望する信徒のため新たに教会組織を形成しようと、詳細を話し合った。教職、信徒を含め約2100人が集まり話し合いを行ったが、そのきっかけの1つとして、最近PC(USA)の総会で同性愛教職を認める決定が下されたことが挙げられる。
PC(USA)の中の保守派層「フェローシップ・オブ・プレスビテリアンズ」がこの会議の中心となり、結果としてECOが創設された。ECOという頭文字は、「家庭」を意味するギリシア語「オイコス(oikos)」をイメージしたものだ。フェローシップ・オブ・プレスビテリアンズは、2012年の声明文でECO創設の趣意を以下のように説明している。
「ECOは、宗派としてはフェローシップ・オブ・プレスビテリアンズの傘下に入る組織であり、教会の繁栄と教職者の育成に継続して尽力するものである」「ECOの特徴は、教職者同士の繋がりを責任ある関係とし、教会に相互評価(ピアレビュー)システムを導入し、教職者を教育することに重きを置き、PC(USA)よりも均衡した組織構成とする」
ECO創設以来、PC(USA)に所属する長老派教会が次々とPC(USA)を離脱し、ECOに加わっている。注目すべき離脱組としては、コロラド州最大のPC(USA)加盟教会であったコロラドスプリングス市の第一長老教会、そしてテキサス州最大のPC(USA)加盟教会であったダラス市のハイランドパーク長老教会が挙げられる。
将来の展望
ECOのウェブサイトによると、ECOは現在107の教会と176人の牧師を抱えている。この数字には、リトアニア、クライペダ市のトーマス・ブーン牧師と、スイス、チューリッヒ市のスコッティ・ウィリアムズ牧師という、アメリカ国外の牧師2人も含まれている。
2012年の創設以来、かなりの規模に成長したものの、ECOがPC(USA)に匹敵するにはまだまだ長い道のりがある。PC(USA)のウェブサイトによると、PC(USA)に加盟している教会は1万262教会、信徒数は184万9496人だ。