23日から25日にかけて、ホテルメトロポリタン(東京都豊島区)を会場に、東日本大震災後初となる第38回日本基督教団総会が「伝道する教団の建設」を主題に掲げ開催された。24日、日本基督教団が発表した。
開会時の議員総数は400名中376名となった。開会礼拝において、東北区議長の高橋和人(仙台東六番丁教会牧師)氏が、「涙から慰めへの復興」と題した説教を行った。
その後の議長報告では、第32回教団総会における青年伝道決議の成果についての問いに、各教区等で青年伝道に励んでいる現実があり、特に今夏軽井沢で行われた青年大会には「大きな希望を見た」との答えがあったという。
伝道所の位置づけについての検討については、震災対応で難航したものの、今総会期に特設委員会を中心にじっくり検討していく方針であるという。
教団議長の石橋氏の議長報告冒頭の「伝道に熱くなる教団、教会」から「伝道に燃える教団、教会」へと更に前進するという基本方針を受け、日本キリスト教協議会(NCC)議長の小橋孝一氏は、「胸が熱くなった。この方針が貫徹され、日本基督教団が日本伝道の強力な推進力となるよう願う」と述べた。
また日本基督教団の震災救援活動について小橋氏は、「東日本大震災救援活動にも感謝と敬意を表す。NCCも『エキュメニカル震災対策室』を設け、議長が室長を兼務する形で、全力を挙げて取り組んでいる。緊急な連携が力になると思う」と述べた。
また原子力問題に関しては3月に発表された教団議長声明に賛同するとし、「NCCとしても内外の諸宗教団体に呼び掛け、12月に福島で『原子力に関する宗教者国際会議』を開催し、まとめた提言を来年のWCC総会に提出するよう準備している。この点でもWCCの正式メンバーである教団の協力を願う」と述べた。