【CJC=東京】故フレール・ロジェ・ルイ・シュッツ=マルソーシュ(ブラザー・ロジェ)が1940年に仏東部ソーヌ=エ=ロワール県に設立した『テゼ共同体』が8月14日に70周年を迎え、キリスト教系各通信が、教会指導者たちの後継主宰者ブラザー・アロイスに宛てた祝辞を報じている。
教皇ベネディクト16世は、創設者シュッツを「キリストの弟子の中で、一致へ向かう困難な道での先達」と述べた。
正教会エキュメニカル大主教バルソロメオス1世は「ビジョンとテンションを担い合ったブラザーたちによって、集まりの焦点、場所としてテゼは本物のセンターとなった」と述べている。
1960年代から数千人もの青年が欧州からそして各地から、エキュメニカル(教会一致の)霊性を体験しにテゼにやって来た。
世界教会協議会のオラフ・フィクセ=トゥヴェイト総幹事は、共同体を「神の民全体、特に若者の霊的物質的要求に仕えるモデル」と指摘した。
ロシア正教会の最高指導者キリル1世総主教は「今日、テゼではカトリックやプロテスタントのブラザー数百人が共に生活している。そこには正教会の若い信者もしばしば訪れている。テゼに行き、また欧州各国で催される集会に参加する数千人もの若者は、神の愛という福音のメッセージが今も人々の心に響くことが出来るのだと、確信を持って示している」と述べた。
世界聖公会共同体の最高指導者カンタベリー大主教のローワン・ウイリアムズ氏は、ブラザー・ロジェを、「力や安易な人気などでなく、生涯にわたるキリストのような権威の実践によって、宗教文化の状況を真実変革した、数少ない存在の1人」と呼んでいる。