「This Time Tomorrow」(明日の今頃=TTT)と呼ばれる新しい取り組みは、英国の教会礼拝に新たな活力をもたらし、信者たちに日々の生活と信仰について、より深く考えるよう促している。
TTTでは、毎回3つの重要な質問「明日の今頃、あなたはどこにいますか?」「仕事でどのような課題や機会に直面していますか?」「私たちはあなたのためにどのように祈ることができますか?」がその週選ばれた教会員に投げかけられる。この短いインタビューに個人が答える形のものが、礼拝プログラムの一つとして進められるのだ。
この取り組みは、日曜日を超えて信仰がどのように日々の日常で実践されるのかに焦点を当てる。その結果、信仰者が自分の信仰と日々の信仰的責任とを結び付けることを支援するのだ。このシンプルなコンセプトは、共同体を育み、個人の信仰を深め、日常生活における教会のより広範な使命への意識を高める。
この取り組みはまだ、主に英国国教会で見られるものだが、コンセプトはいろいろな教会に適応可能だ。つまり、世界中の教会に容易に根付く可能性を秘めているのだ。TTTは、会衆の日常生活を強調することで、教会の建物から「散らされた教会」へと焦点を移すのに役立つ。これによって教会員が職場や家庭、そして日常の交流する人々の中に福音をもたらす可能性が広げられるのだ。
教会員が互いの課題や機会のために祈り、日曜だけでなく1週間を通して、教会全体が信仰において共に立っているという意識を共有し強化する。このようにして教会員に実践的な支援を提供するのである。
一人一人が置かれている状況で、課題や祈りは異なるが、それらを共有することによって、彼らは一つの体につながっている意識をより深く認めるのだ。この働きが広がることを祈ろう。そのようにして、教会員一人一人が主体的に奉仕や伝道に関わり、キリストの体である教会がより強固にせられ、多くの人々が神の愛に触れることができるように祈っていただきたい。
■ 英国の宗教人口
英国教会 36・2%
プロテスタント 8・3%
カトリック 8・6%
無神論 34・5%
正教 1・1%
ユダヤ教 0・4%
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