日本キリスト教協議会(NCC)は11、12の両日、オンラインで第42回総会を開催し、改革・長老派の流れをくむ日本キリスト教会の加盟を承認した。NCCにとって7番目の加盟教会・教団となる。また、2期6年にわたって総幹事を務めた金性済(キム・ソンジェ)氏(在日大韓基督教会)が退任し、後任として元NCC教育部総主事の大嶋果織氏(日本基督教団)を選任した。NCCが22日、公式サイトで発表した。
日本キリスト教会は1951年、戦前の旧日本基督教会の信仰告白と憲法規則を継承する形で、日本基督教団から離脱した39の教会・伝道所が3つの中会を形成して創立した。現在は4つの中会に131の教会・伝道所がある。NCCへの加盟は2月に開かれた常議員会で既に承認されており、総会で正式に決まった形。
大嶋氏は、関西学院大学大学院神学研究科修了(神学修士)、米ルイビル長老派神学校修了(牧会修士)。日本基督教団教務教師。1993年から2013年までの20年間、NCC教育部総主事を務め、13年共愛学園前橋国際大学准教授、18年同教授、22年同特任教授。同大では宗教主任も務めているが、23年度で退職する。
総会ではこの他、新役員の選任も行われ、議長は吉髙叶(かのう)氏(日本バプテスト連盟)が再任された。副議長は西原美香子氏(日本YWCA)が再任され、3期9年務めた矢萩新一氏(日本聖公会)が退任し、後任として李明忠(イ・ミョンチュン)氏(在日大韓基督教会)が選ばれた。書記は藤原佐和子氏(日本福音ルーテル教会)が再任され、牧由希子氏(CWSジャパン)の後任として田附和久氏(日本YMCA同盟)が選ばれた。
新総会期の活動方針は、テーマが「キリストよ、あなたの和解の命に、わたしたちをあずからせてください」に、聖句が「神は、キリストを通してわたしたちを御自分と和解させ、また、和解のために奉仕する任務をわたしたちにお授けになりました」(コリント二5章18節)に決まった。総会では、世界各地で分断や紛争が広がる中、キリストによる和解の重要性を再認識し、「未来に対する責任」を担っていくことが宣言されたという。
この他、新総会期の活動の大きな柱となる「ジェンダー正義」に関する基本方針や、新総会期の予算大綱が審議され、いずれも賛成多数で可決された。