私たちの人生には、時に「悪い者」といえるような人と遭遇するときがあります。しかし「悪い者」は、私たちの内面にも存在します。
聖書がいう「悪い者」とは、神に敵対する者です。悪い者に打ち勝つ方法は、その悪い者を主の裁きにお委ねし、主の戦いに持ち込み、自らも悔い改めて自分の悪とも戦いつつ、その悪に善で打ち勝つことだと聖書は教えます。
使徒ヨハネは、12使徒の中で最年少でしたが、イエス様の横でもたれかかって座ることもあった、イエス様に愛された弟子でした。イエスの神性を福音書で的確に記し、最も霊的な新約聖書の黙示録を書き残した、イエスの優れた弟子です。
その使徒ヨハネの手紙を読みながら、今日も神からの言葉を知り、私たちがこれからどう歩めばよいかを学びましょう。
1. 赦された
子どもたちよ。私があなたがたに書き送るのは、主の御名によって、あなたがたの罪が赦(ゆる)されたからです。(1ヨハネ2:12)
この一行の中に、重要な真理と奥義が込められています。さすが使徒ヨハネです。
イエスは、御国の福音と罪からの救い、神の子とされる特権を人々に伝えるために、特別に12使徒を選ばれました。ヨハネは、この手紙を書き送るのは「主イエスの御名によって、あなたがたの罪が赦されたから」と言っています。この真理こそ、私たちにとって最も重要だということです。
2. 知った
父たちよ。私があなたがたに書き送るのは、あなたがたが、初めからおられる方を、知ったからです。若い者たちよ。私があなたがたに書き送るのは、あなたがたが悪い者に打ち勝ったからです。(1ヨハネ2:13)
キリスト者にとっての最善は、信仰の指導者が父親のような愛によって人々を教え導くことと、人々が日々の信仰生活で、神の愛によってサタンの誘惑に打ち勝っていることです。
「敵が飢えたなら、彼に食べさせなさい。渇いたなら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたは彼の頭に燃える炭火を積むことになるのです。悪に負けてはいけません。かえって、善をもって悪に打ち勝ちなさい」(ローマ12:20、21)
3. 打ち勝った
小さい者たちよ。私があなたがたに書いて来たのは、あなたがたが御父を知ったからです。父たちよ。私があなたがたに書いて来たのは、あなたがたが、初めからおられる方を、知ったからです。若い者たちよ。私があなたがたに書いて来たのは、あなたがたが強い者であり、神のみことばが、あなたがたのうちにとどまり、そして、あなたがたが悪い者に打ち勝ったからです。(1ヨハネ2:14)
「若い者たちよ」という呼びかけに続けて使徒ヨハネは、私たちが信仰の義によって強い者であり、真理である神の御言葉が心のうちにとどまることで、悪い者であるサタンに打ち勝ったという真理を伝えています。
まとめ
悪い者であるサタンが支配するこの世では、真理が隠されており、私たちは真の幸せを手にすることができません。
しかし、天地万物を創られた神の存在を私たちが知るなら、聖書から真理の御言葉を知り、目が明るくされ、真理を知るようになります。そして、善によって悪い者たちに対抗し、光である信仰の義によって打ち勝つのです。
キリストを信じる者たちの集いでは、悪い者に打ち勝った人々が御言葉に従って互いに愛し合い、幸せな空間を建て上げ、慰め励まし、協力し合い、地上に天国の栄光を輝かせます。新しく来た人をもてなし、神の愛を信仰で実践します。それぞれの信仰によって、自分のうちにある悪に打ち勝つことで、人々に愛の行いができるのです。
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